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テーマ:猫のいる生活(139050)
カテゴリ:力&小町
シャルシャル 通信 巣立ち (後編) 幸を迎えてから、毎週、お供に1匹ずつ連れて2匹で実家へ通い、 家と母に慣れて貰うようにしていましたが、 心配したのは飼い主だけだったようで、初回からすっかり母に馴染み、 写真のように、お茶を飲みながら抱っこされる姿を見て、 この後の母との生活は、さぞ楽しいものになるんだろうなと感じていました。
ただ、2回だけ粗相をやらかしてしまって・・・。 1回目は部屋を自由にさせていた時の事。 「なんか、臭わない?」 お風呂場のバスマットの上に、アレが散乱しておりました。 おしっこはちゃんと実家のトイレで出来たのに、なんでやろ?しかも散乱。 飼い主の分析によると・・・ このバスマットには、たくさんの植毛があって、 その植毛は、大きさも長さも、システムトイレのチップと同じ。 はは~ん、これをトイレだと間違えて、 用を足した後に砂掛けしようとしてこうなったんだな?(笑) 2回目は我が家にはない新聞紙を実家で見つけ、 そこでお小水をちょっと・・・(笑) 我が家に来る前の事をまだ覚えていたのかな。 その新聞紙をトイレに入れて貰ってからは失敗はなくなりました。 もう大丈夫だね。
そうして迎えた日曜の午後。 さぁ、あと1時間で幸が出発する時間だ。 最後にみんなで一緒にご飯を食べようか。 こうして並んで食べる姿も、今日で見納めだね。 そう思うと、飼い主はちょっと悲しい気分になりました。 預かっているんだから、この日が来る事は最初から分かっていたのに。 食事を済ませて、ちょっと休憩して、みんなにお別れの挨拶をしよう。 「ありがとう。お世話になりました。これでお別れだよ」 幸を抱いて、1匹ずつキスの挨拶。 キャリーに入れた後、いつもと違う何かを察した幸が泣いてしまう。 1匹ずつ、キャリーに駆け寄って、鳴いている幸を覗いてる。 ありがとう、力。 君は幸と仲良くなるのに一番時間がかかったけれど、長男のように、一番面倒を見てくれたね。 ありがとう、小町。 一番最初に幸に近づいてくれて、女の子同士、仲良くしてくれたね。 ありがとう、小太郎。 君は幸の一番の仲良しだったね。いつもじゃれ合って一緒にいて。 車で実家へ出掛けた時も、車が苦手な2匹が一緒だと 全然鳴かなくて、父ちゃんは運転が楽だった。 幸と別れるのは君が一番寂しいって事、良く分かっているよ。 みんなに御礼を言って、家を後にしました。 家を出る時、力はいつも必ず玄関まで見送りに来るのだけど、 この日だけは・・・力も誰も見送りに来なかった。 お別れだって事、みんな分かっているんだね。 一層悲しくなってしまう飼い主でした。 車の中では、後席のい床に置いたキャリーの仲でずっと鳴いておりました。 不安にならないように、キャリーにはカバーが掛けてあるんだけど・・・。 ふと思いついたことがありました。 最後くらい、父ちゃんの隣に乗ろうか? 車を止めてキャリーを助手席にセットして。 すると、数分鳴いた後にピタッと泣き止んで、スヤスヤ眠ってしまいました。 後で車が嫌いな小太郎でも試したのだけれど、同じでした。 これは大発見。 きゃりーにカバーを掛けて落ち着くのは人馴れする前の猫の話なんでしょうね。 (保護猫とかはそうだから) 車が怖いんじゃなくて、顔が見えないから不安だったんだ。
実家では幸のお部屋が主の帰りを待っておりました。 しかし、立派ですよねぇ。こんなに広いケージ、幸も気に入ってくれる事でしょう。 (飼い主がセッティングしたんだけどね・・・笑) 既に、爪切りも、歯磨きも、目や耳や手足やお尻の掃除も、ブラッシングも、 ブロードラインの薬の付け方も、母には教えてあって、 あとやっていないのは「お風呂」だけ。 最後のトレーニングです。 我が家とほぼ同じレイアウト、同じシャンプーや小道具でお風呂に入れます。 おお!なんだか良い感じじゃないか。 鳴く回数も随分少なくなった。 周囲の景色は全く違うけど、派手な湯船やシャンプーは同じで 洗い方も、途中でちゅーるの「おやつタイム」も同じ。 両手を湯船に掛け、半立ちスタイルでシャワーを浴び、 最後はお湯にしっかり浸かってお風呂上りとなりました。 (浴室が広い方が音がこもらなくて良いのかなぁ・・・) 最後のドライヤーも写真の通り。 我が家より1つ少なく、二刀流ですが、母の膝に乗せて貰って 気持ち良さそうにドライヤーの温かい風を浴びていました。 この子もうちの3匹と同じで、きっとお風呂が苦にならない猫ちゃんになる事でしょう。 最後のトレーニングを終えて、お昼寝タイムになった所で、旧飼い主ともお別れです。
ありがとう、幸。 一緒に暮らしたのは、たった1ヶ月だったけど、半年くらい一緒にいるみたいだった。 4匹の面倒をフルコースで見るのはちょっと大変だったけど、 みんなの楽しそうな姿を見てると、父ちゃんもとても楽しかったよ。 これからは母を独り占めして、楽しく幸せな毎日を過ごしてね。 万一、何かあった時にはすぐに迎えに行くよ。 何かなくても、時々、3匹を連れて様子を見に来るね。 その時は「誰!あんた!」ってシャーしないでね(笑) 家に帰ると・・・その日の我が家はまるでお葬式のようでした。 いや、お葬式というより、花嫁を送り出した後の無力感あふれた感じの方が近い。 猫達もご飯はいつもの半分も食べてない。 いつも寝る前に「遊んでくれ~」と泣いて寄ってくるのに 今日は3匹とも、ずっとリビングでしょぼーんとして寝っぱなし。 小太郎は幸がよく寛いでいた場所で匂いを嗅ぎながら丸まっていました。 やっぱり・・・寂しいんだね。 飼い主だけじゃなくて、君達も。。。 今夜はみんなで静かに過ごそう。 数日は寂しいかも知れないけど、またみんなで幸に会いに行こう。 その後、実家の母からメールが届きました。 幸がいなくなって、みんなで呼びながら探したら、食器棚の中にいたとか、 コタツの母の横で昼寝してるとか、鳴かずに留守番できたとか。 もう可愛くて楽しくて仕方がないらしいです。 夜泣きが全くないのはとても良い事なんだけど、 預かり主としては、ちょっとくらい、恋しくて泣いて欲しいかなと(笑) いやいや、これでいいんです。 力や小町達は実家が広すぎて苦手だから、 今度遊びに行った時は、幸が力や小町達に色々な遊びを教えてやってね。 幸、また会う日まで。。。 *** 幸ちゃんは、先住の3匹の猫に揉まれて、多頭飼育を経験したことになりますね。 1歳過ぎの成猫3頭の中に 障害のある子猫を入れる 高難易度のお迎えにも拘らず、 どうしてこうも やんわりと、ふんわりと、 通常なら戦々恐々とした一ヶ月を 過ごせたのでしょうね? その答えは、パパさんの最後の回想にありますよ。 「父ちゃんもとても楽しかった」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年12月06日 00時00分14秒
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