関田涙『名探偵宵宮月乃 トモダチゲーム』
~講談社青い鳥文庫、2010年~
マジカルストーンを探せ!シリーズの主人公、小学5年生の朝丘日向さんと宵宮月乃さんが活躍する名探偵宵宮月乃シリーズ第3弾です。
公園で、中学生にいじめられていた少年―純平くんを助けた日向さんと月乃さんは、純平くんからサーカスのチケットをもらい、一緒に行くことになります。
ところが、ピエロの出し物の中で、純平くんがいなくなってしまい、さらには月乃さんたちに挑戦状が送られてきます。
公園で出会った中学生が言っていた「マッドジェスター」という組織の人々と、次々にゲーム対決をしていくことになります。しかし今回は、月乃さんだけに頼れず、日向さんたちも自分で考えながら挑戦することが求められるゲームでした。
Game1は、3対3に分かれて、お互いに質問をしながら、それぞれのチームの泥棒とガードマン役を言い当てるゲーム。
Game2は、コテージで毒殺された学生に、だれが、いつ、どこで犯行に及んだか、また被害者はなぜ不可解な場所で倒れていたかを当てる推理ゲーム。
Game3は、5対5で行うカードゲーム。
Game4は、2対2で質問をしあい、お互いのチームが設定した「死の言葉」を言わせたほうが勝ちというゲーム。
そしてGame5は、3つのカップのうち、どれにサイコロが入れられたかを当てるゲーム。
マジカルストーンを探せ!シリーズで出会った仲間たちと協力しながら、月乃さんと日向さんはこれらのゲームに立ち向かいます。
果たして2人は、無事に純平くんを助けることができるのでしょうか…。
これは面白かったです。まず、Game1での月乃さんの驚きの質問や、フォローのかっこよさにやられました。素敵です。
Game2でも、モリケンくんが活躍しますし、あるゲームでの内藤亜子さんの登場も嬉しいです。
全体を通して、とても楽しく読めました。
現時点では、マジカルストーンを探せ!シリーズ全7巻と、名探偵宵宮月乃シリーズ全3巻で、月乃さんが活躍する物語は完結していますが、どれも楽しく読みました。
シリーズ全体を通して、良い読書体験でした。
(2023.09.03読了)
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