イタリアの結婚式は長すぎる
ヴァレンティーナの結婚ミサは土曜日の11時に始まった。教会は我が家から約30分の町にあり、ミサは1時間強はかかるので11時ごろに家を出ればちょうどいいかもね、と言っていた。教会の結婚式というのは、まったく退屈なものである。神父が、離婚率50%というこのご時世に(しかも結婚経験もないくせに)“夫婦とはこうでなければならない” とか、“家族とはこういうものである” とか、夢のような言葉を並べ立ててつまらない説教をだらだらと続ける。わたしもまあも、そんなミサなんかにはじめから最後まで付き合いたくはないのでミサが終わる時間を見計らって家を出ようと決めたのであった。 わたしたちが着いて約45分後にミサは終わり(予定より長かった)、招待客らは車に乗って教会から約10分ほどの、披露宴が行われるホテルへと向かった。ホテルのプールサイドで食前酒とおつまみが振舞われた。悲しいことにおつまみは素朴で、量も少なく、すでに1時を過ぎていたので子供たちは(そして大人たちも)しずかにブーブー言い始めた。 炎天下、写真撮影をどこかでしている新郎新婦を待つこと小一時間。ぐったりしてきたところでやっとこさ新郎新婦が現れ、みんなでレストランへと移動した。 食事が始まったのが2時過ぎ。こちらの披露宴は日本のように2時間半でぱっぱっとリズミカルに終わるようなものではなく、始まった矢先にまあが、“6時だな…” と言ったのがまったく大当たりになるはめとなった。 前菜二皿、パスタ料理二皿、魚料理、肉料理、そしてフルーツ。大体、多すぎるんだああああああああああああああああああああああああ!!!!! 結婚式でめでたいのはわかるけど、どうして招待客にこんな馬鹿みたいな量の昼食をとらせようとするのか!!!!???? こんなんでは、食事が終わったときに食べすぎでゲロゲロになるのが常で、“あー、おいしかった、良い披露宴だったねー”などと言う人はまず出てくるわけがない。 イタリア人は大体が見栄っ張りだから、こうなるのだ。一品減らしたら、“貧乏” と思われるのがいやなのだ。(私の勝手な解釈) しかし、この結婚式から3日たった今だって、私は未だに変な満腹感から逃れられないのであった…