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カテゴリ:音楽(クラシック以外)
大人のバレンタインコンサートと銘打った、ジャズとタンゴのコンサート。ジャズ=佐山雅弘トリオM’sとタンゴ=トリオ・リベルタ(vl石田泰尚さん)。ジャズとタンゴの対比というか、楽譜が無いと弾けないけど在るとどんな難曲でも弾けちゃうクラシックの人と、楽譜が在ると逆に弾けないジャズの人の対比を一度に楽しめる、なんとも豪華な企画なのだ。しかもミューザ川崎という、素晴しいクラシックホールで聴くジャズとタンゴ、なんて贅沢。
佐山さん(pf)と石田さんの「ピアソラ/来るべきもの」で幕が開き、佐山さんの軽妙なトークにいつものようにぼそっと答える石田さん。「喋らなくてもヴァイオリンで聴かせるからいいだろ?」ってな感じ?実際その通りなんだけど、華やかな見た目と違って本当にシャイな人だ。 第一部アストル・ピアソラの世界(トリオ・リベルタ) アディオス・ノニーノ(冒頭「スール~別れ~」アレンジ特別バージョン) ブエノスアイレスの冬 ブエノスアイレスの春 悪魔のロマンス 鮫 リベルタンゴ ミロンガ・ピカレスク(アンコール) 第二部リチャード・ロジャースの世界(M’s) 時さえ忘れて リトル・ガール・ブルー 恋に恋して 春のごとく マイ・ファニー・バレンタイン(M’s&石田泰尚) 私のお気に入り(M’s&トリオ・リベルタ) ブエノスアイレス午前零時(アンコール、M’s&トリオ・リベルタ) タンゴの部は聴きなれているから、いつも通りに楽しめた。「鮫」では石田さんのヴァイオリンが思わずくるくる回り、会心の演奏だったらしい。「悪魔のロマンス」「ミロンガ・ピカレスク」では松原さんのサックスがさえ渡る。クラシックで勉強してきたことと全然違う奏法で、学ぶことが多いとのこと。彼のクラシック演奏にも興味が出てきた。 ジャズは生で聴くのは今回で2度目。ジャズというと、酒飲む時のBGMでかかっていて聞き流すもの、という程度の認識(ジャズ愛好家の皆様ごめんなさい)。アドリブの利かない私にとって、アドリブ満載のジャズは正直苦手かも。ドラムがフライ返しみたいなのを操っているのが面白く、じっと見つめてしまった。ベースをコントラバスとは言わず、弾かずにはじくのも新鮮。当たり前か。 「私のお気に入り」はサウンド・オブ・ミュージックの中のひとつで「そうだ、京都行こう」の曲でもあるので私でも知っている。知っている曲なら大丈夫そうだ。「ブエノスアイレス午前零時」はタンゴであるにもかかわらず、いつも聴いているタンゴとは違って聞こえた。佐山さん、楽譜をクシャクシャさせて音を出すアドリブ、ナイスです。 終演後のCD即売&サイン会で若い女性達に囲まれ、チョコ攻めにあう石田さん。それを遠くから見つめるやや若い女性…あの熱狂の中には最早入れない。バレンタインデー、よい演奏の贈り物を戴いて、お腹いっぱい胸いっぱいになって帰ってきた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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