ちまちま草子

皐月賞を外したショックもなんのその、今夜は石田さんのタンゴユニット、トリオ・リベルタのライブだもんね。夜の横浜へと急ぐ。先に着いた友人がよく見える席を確保してくれていた。ライブハウスKAMOMEは満員御礼。

ピアノ：中岡太志
ヴァイオリン：石田泰尚
サックス：松原孝政

さて、前半は新境地開拓か、ピアソラは一切無し。ジャズのナンバーや、モリコーネ、マンシーニなどの映画音楽を展開していく。ジャズといっても、クラシック畑の人たちなので、ちゃんと楽譜があるんだな。本格的ジャズ（ほとんどアドリブ）は聴いている私の方が疲れてしまうので、この程度のきっちりした崩れ方（って言い方も変か？）は心地よい。映画音楽では、中岡さんのMC通り、「ラストダンス・イン・パリ」冒頭のサックスが官能的（中岡さん曰く「えろい」）。「ピンクパンサーのテーマ」といい、サックス、いいっ！ただ、薄暗い中で聴く映画音楽…思わず目が閉じそうになる。止まり木席で、アルコール無しなのでなんとか耐えられた。
後半は3人お揃いの黒い紋付ドレスシャツ。石田さんが着るとヤンキーの特攻服にしか見えないのは何故だ…。おや、休憩中にそこそこお酒を召し上がったみたいね。石田さんがなんだかほにゃ～っとしてる。より一層艶っぽい音を頼みますよ。いよいよピアソラタイム、スタート。しばらく聴いてなかったせいか、お馴染みのナンバーも新鮮に聞こえる。お気に入りは「鮫」と「悪魔のロマンス」。所々お酒のせいか、ぐだぐだになる部分もあったけど、それはご愛嬌ってことで。アンコールの「リベルタンゴ」で締め、もひとつオマケのアンコール「ピンクパンサーのテーマ～ロクサーヌのタンゴ」を中岡さんが弾き始めるが、だ～れも出てこない。それどころか石田さん、厨房に入って普通にスタッフと話してるし。そういうキャラなのは、ここにいるほぼ全員知っているので、くすくす笑いながらも暖かい目で見つめてしまう。演奏も良いけれど、こういう不思議ちゃんな雰囲気も良いんだなぁ。あー、楽しかった。
あ、そうそう、石田さんのMCより（「ボク、こう見えて、神奈川フィルのコンサートマスターなんですけど…」全員知ってますから）、神奈川フィルで全曲演奏した「ヴィヴァルディ／四季」のCD、6月発売決定！石田ファン、神奈川フィルファン、是非とも買うべし！