テーマ:ショートショート。(1084)
カテゴリ:創作
「高橋さん!一緒に帰ろう!……浮かない顔だね。どうしたの?」
「ああ、山崎君。君はいつも楽しそうだね」 「悩み事かい?何かあるなら、相談に乗るよ」 「……私は、たまに不安になるの。皆は、私のことをどう思っているんだろう、って。私がいなくても、世界は何事も無く回るでしょ。もしかしたら、私が死んでも誰も悲しまないんじゃないかなって……。私なんか、誰にも愛されてないんじゃないかって……」 「何を言ってるんだ!この、へにょっぱり!」 「へにょ……え?何?」 「君が誰からも愛されてないって?そんな馬鹿なことがあるか!好きでなきゃ、一緒にいようなんて思わないさ!そうだろう?」 「いやちょっと…ま」 「確かに、人の心は分からない!でも、僕たちは一緒にいるんだ!嫌いな人と一緒にいようなんて思わないだろ?少なくとも僕は、行動で君への気持ちを表しているつもりさ!」 「あの、それより」 「君が信じなくても、僕は君が好きだ!これは嘘かもしれない!けど、この言葉を言うだけの理由が僕にはあるんだ!それを、ほんの少しで良いからわかってほしい。君は、一人じゃないんだよ」 「ああ……うん。ありがとう……」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 11, 2006 11:19:41 PM
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