テーマ:ショートショート。(1084)
カテゴリ:創作
2006年12月24日 日本。
「三田 黒須(さんた くろす)! 貴様、どうしても俺と戦うというのか!」 「当たり前だ瀬戸 荷小羅素(せと にこらす)! 俺のトナカイ、ジェノサイド・サンダー(名前)の命を奪った罪は、ブラックホールの質量よりも大きいということを教えてやるぜ!」 「てめえのトナカイが俺のまんじゅう勝手に食ったら、喉に詰まっただけだろうが! どんだけ食い意地はってんだ、てめえのトナカイは!」 さあさあ、始まりました。世紀の対決、三田対瀬田。勝利の女神は、いったいどちらに微笑むのでしょうか! いよいよ試合開始です! 「問答無用だ! くらえ瀬戸! 必殺サンタパンチ!」 おおっと、いきなり大技サンタパンチだ! これは、サンタの体内に流れるサンタエナジーを凝縮した気分になってパンチを打つ、つまるところただのパンチなのだ! 「ふっ、あまいぜ!」 しかし瀬戸選手、余裕といわんばかりに見事にかわしました! 流石は瀬戸だ! 瀬戸なだけはあるぜ! 「何い! 俺様のサンタパンチをかわしただと?」 「ふっ、今のがサンタパンチ? 笑わせてくれ。見せてやるぜ! これが本当のサンタパンチ、グレートサンタパンチだ!」 な、何ィー! あの伝説のグレートサンタパンチだってぇー! グレートサンタパンチとは、体内に流れるサンタエナジーを凝縮し、さらに拳のみに集めることで従来のサンタパンチの三倍の威力を持った気になった瞬間パンチを打つ、要するに普通のパンチなのだ! 「ぐうわぁー! こいつは効いたぜー。すげえ効いたぜー。むやみやたらと効いたぜー」 大変だー! 瀬戸のグレートサンタパンチが三田にクリーンヒットだー! こいつは実に効いているぞー! 「くそ……。俺はこのまま負けちまうのか……? いや、そんなわけには行かない! ジェノサイド・サンダー(名前)よ! 俺に力を貸してくれー!」 「な、何ぃ! まだ立ち上がってくるだと!」 なんということだー! 三田が立ち上がったぞ! これぞまさに不屈の闘志! 行け三田! にっくき瀬戸を倒すんだー! 「く、クソ! グレートサンタ! グレートサンタ! グレートサンタァ!」 おおっと、瀬戸は三田が攻撃をする前に、一気に決めるつもりだ! グレートサンタキック、グレートサンタクレッシェントドライブ、グレートサンタクラッシュドポテトまで出しているぞ! まず、グレートサンタキックとは空中に漂うサ(中略)だァー! だが、三田にはまったく効いていない! 効いていないぞー! 「無駄だ……。ジェノサイド・サンダー(名前)が俺に力を与えてくれた……。今のお前では俺には勝てはしない! 行くぞ! 必殺のぉぉぉ!」 おお、三田が動いたー! 瀬戸に猛然とダッシュしていくぞ! 体が淡いオーラに包まれ、音速を超えるこのスピードから出る技は! 「すね毛抜き!」 「はぐわぉ!」 これは効いたー! 瀬戸、立てない。三田勝利だー! 「勝った……。だが、むなしい勝利だ……。ジェノサイド・サンダー(名前)は、もう二度と帰ってこないのだから……」 「ウォーン」 「あ、生きてた」 ハッピーエンドだー! タイムボ完 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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