テーマ:ショートショート。(1084)
カテゴリ:創作
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。 ――川端 康成「雪国」より――
羽毛の詰まった布団を退けると全裸であった。頭の中が白くなった。ベッドの隅にパンツがあった。 なんというアメリカン。 とりあえず、「シンディ! どこだいシンディ!」と叫んでみた。 007のような熱い夜は過ごしていない。 とりあえず、アメリカンコーヒーを入れてみた。 アメリカンコーヒーは日本にしかないらしい。 とりあえず、鏡の前でポーズを取ってみた。 脂肪が弾んだ。 ちょっと笑えたので、さらに動いてみた。 ブルンブルンブルンブルン。 ぶはははは。 ブルンブルンブルンブルンブルンブルンブルンブルンブルン。 うははははは! ビッタンビッタンビッタンビッタンブブブブブボヨボヨボヨボヨ! ウヒョーイ! ハアッ……ハアッ……。 あ、遅刻……。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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