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カテゴリ:書評・文献紹介
持続可能な福祉社会(広井良典著、ちくま新書)
著者の以前の新書(定常型社会 岩波新書)も非常に勉強になりましたが、今回の著作も人口減少社会における今後の地域社会の在り方を問う上で非常に有益な本であると思います。 今日の地域社会に存在する様々な問題(雇用・福祉・環境問題など)の背景には、著者も指摘する従来の「拡大=善・幸福」としてきた社会システムの限界があるのだと思います。ただ、それを理解しても、強力な資本主義的な社会経済体制のもとでは、その方向転換を図っていくのも容易でないのは事実だと思います。 そんな中で本書は、定常型社会にふさわしい資源配分の最適化について、いろいろな角度から具体的な案を出しています。 以前にも書いたように、定常型社会に関する議論は、人間と自然とのかかわり、そしてこれからの自然再生の在り方を問う上でも、極めて重要なものであると私は考えています。詳細な書評はまた時間のある時にでも書きたいと思いますが、ご一読いただいて損はない本だと思いました。 霊長研 江成広斗 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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