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カテゴリ:我が家
今日は、シロの話を書こうかな。
シロと出会ったのは、すだらの森。 まこが小6、たくみが小1のときだった。 テントを立ててると、どこからともなく、ニャー、とやってきた。 こないだ泊まったときはいなかったので、どこからか逃げ出してきたか、だれかが置いていったか、したんだろう。 ずいぶん人なつっこい。 ランチで食べたチキンの骨をあげると、バリバリ食べた。ずいぶんおなかを空かせていたらしい。 竹輪をちぎってあげると、これまたパクパク。 ひとしきり食べたら、満足したらしく、また、森の中へ帰っていった。 日が落ちて、夕食を作っていると、また、ニャー、とやってきた。ちくわをあげると、またパクパク。 ふむ。好き嫌いはなさそうだな。少し慣れたのか、座っていると、ひざの上に飛びのってくる。 ふむ。人なつっこいヤツ。我が家はペットを飼ったことがないから、たくみもまこも大喜び。 ふたりとも、おっきい犬は苦手みたいだが、自分より小さいネコは大丈夫なんだな。 しばらくすると、また森へ帰っていった。明日も来るかな? 朝になった。朝食を作っていると、またまた、ニャー。笑。 パンの耳をあげたら、これまたパクパク。なんでも食べるなぁ。 今日は、座っているみんなのひざの上を行ったりきたり。 そうかと思うと、空いているイスの上でちゃっかり昼寝。すっかり慣れたみたい。 いつの間にか、「シロ」って名前が付いてる。嫁さんによると、嫁さんがそう付けたとのことだが、 たくみはすっかり自分が付けたつもりになっている。まあ、どちらでもよかろう。 夜になって、子どもたちがテントに入ると、シロもテントへ。ま、いっか。 コーヒーを入れながら、嫁さんと話す。 「こりゃ、飼うことになるかもしれんな」 「たくみのアレルギーが心配ね」 「うん。ぜんそくの発作がでると、困るなぁ。今のところ大丈夫みたいだけど」 「うん」 「元の飼い主さんが連れに来るかもしれないしなぁ。とりあえず、本人(シロ)次第ってことにしとくか」 「うん」 さて、三日めの朝が明けた。 ゆっくり起きだした後、朝食を済ませ、撤収に入った。 ふと、気づくと、たくみが思いつめた表情で立ってる。 「シロはどうするの?」 ・・・やっぱり来たか。。。 「シロはもともとここに住んでたんだから、連れて帰れないよ」 「(ブワッと泣き出して)だって、夜、あんなに寒いんだから、シロ寒くて死んじゃうよ」 ・・・だって、ここに住んでたんだから、そりゃ大丈夫だろ?、とは思ったけど、すでにゼロゼロ。こりゃほっとくと、ぜんそくの発作が出るな。顔は涙でグシャグシャ。まあ、しょうがあんめー。 「そうか。たくみはシロを連れて帰りたいんだね?」 「うん」 「一緒について来るかどうか、は、シロ本人に決めてもらうけど、それでいいか?」 「うん」 「もし連れて帰ったら、シロをたくみの弟と思って、ちゃんと面倒みるかい?」 「うん」 「よし。それじゃあ、あとでシロに訊いてみよう」 「うん」 撤収が済んだ。 さて、シロだ。 まことたくみは、撤収の間、シロを一生懸命説得してたみたいだった。 車に着くと、後部座席のたくみのひざの上に、シロが寝そべっている。 たくみとまこはどうしても連れて帰りたいみたいだな。 約束通り、後ろのドアを開けて、シロに話しかけた。 「あのね。シロ。ついてくるか、どうかは、おまえ次第だよ。好きにしていい。ついてきてもいいし、ここに居てもいい。自分で決めなさい」 ・・・シロはむずかしい顔をして、しばらく考えると、車の外に降りた。 「あー、シロ・・・」と、まことたくみ。 シロが車の後ろの方のヤブに飛びのる。 「そうか。んじゃ、シロはここに残るんだね?それでいいね?」 ・・・シロがなんともいえないさみしそうな表情で、ニャーンとつぶやく。 「パパたちはここにずっと居ることはできないんだよ。また遊びに来るからね」 すると、シロが、意を決したように、ヤブから飛び降りてきて、スタスタと車に向かったか、と思うと、たくみの膝の上に飛び乗った。 「シローーーーッ!」ホッとした、たくみとまこがシロを迎える。 ふむ。そういうことか。どうやら結論が出たみたいだ。 「んじゃ、シロを連れて帰ります。シロは今日から我が家の一員になります。いいね?シロ?」 「やったーっ!」「ニャーン」と返事。 こうして、我が家に三男ができましたとさ(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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