にゃあ実ちゃんとご近所猫21
にゃあ実ちゃんのご挨拶 にゃあ実ちゃんはこちらの家でも紐付きで外に出る。初めは芝に下りられるよう、紐を長めにしていたが、どんちゃんの落とし物を見つけてからはテラスの部分だけ歩き回れる程度の長さに変えた。時折飛来する鳥を見せるには、抱っこして庭に出るようにしていた。 ちょうど同じ時間に外に出ているお隣さんと顔を合わせると、にゃあ実ちゃんもご挨拶をする。にゃあ実ちゃんは相手が女性だと、怖がらずに真っ直ぐ見つめる。男性だと身を縮めて心臓の鼓動も速くなる。 にゃあ実ちゃんのご挨拶が功を奏したのか、我が家が猫好きだとわかってからは、ご近所さんも庭を行き来しているどんちゃんに厳しい目を向けなくなった。結局どんちゃんの侵入は当初心配したような大事件には発展しなかった。入居当初はたまに「シッシッ」と追い払っていたお宅でさえ、そのうち「あ、猫が来てるよぉ」と温かく見守ってくれるようになった。 どんちゃんもそんな空気の変化を感じ取り、我が家に限らず並びのお宅のテラスや庭でも昼寝やグルーミングをするようになった。うちだけのどんちゃんでなくなるのは淋しい気もするが、どんちゃんにとっては良いことだ。うちではどんちゃんと呼んでいるが、おそらく5つや6つ、他にも名前があるのだろう。(どんちゃん、ちょっと寛ぎ過ぎ~!)