バージニア州&テネシー州 3泊4日の旅 - 後編
Day 3: Tennessee3日目: テネシー朝6時45分、バスに乗り込んだ途端、稲妻が見えてまもなく大粒の雨が降ってきました。「やれやれ今日は雷雨の中での観光かー」と思いつつ、ルックアウト・マウンテン Lookout Mountain のルビー・フォールズ Ruby Falls へ出発しました。エレベーターで260フィート (約80m) の地下に到着するとやはりここも鍾乳洞で、シェナンドー鍾乳洞と同じようにガイドさんの案内で1時間ほどのツアーに参加します。シェナンドーと違うのは、洞窟内を触っても怒られないことと鍾乳石に名づけられた小さな看板がついていることでしょうか。Ruby Falls は、地下1,120フィート (約340m) にある長さ145フィート (約44m) の滝で、1分あたりの水量は、300ガロン (約1,136リットル)。一般に公開されている地下の滝としては、もっとも長く、もっとも深いそうです。滝の後ろ側を通って、水しぶきと轟音を体感、ライトアップとともに音楽で演出されていました。もともと、この洞窟はアメリカ・インディアンや追放者たち、南北戦争の兵士たちの隠れ家になっていたそうです。80年以上前、レオ・ランバートという若者が仲間の探検家たちと一緒に穴を掘り進めるうち、美しい滝を発見。のちに、ランバートの妻・ルビーにちなんでRuby Falls と名づけたそうです。長男に「どうして Ruby Falls という名前になったか、わかった?」と尋ねてみると「わかんない」と、ガイドさんの話をまったく聞いていない様子。「滝を見つけた人の奥さんの名前がルビーさんなんだって」と説明すると「あー、わかった!ルビーさんが落ちたんだよね?」…落ちてるのはルビーさんじゃなくて水なんですけど~。一同、大爆笑でした。次に、ロック・シティ Rock City へ移動。少し移動しただけなのに、ここはもうジョージア州…。雨足は弱まってきましたが、入口でポンチョが配られました。Rock City はルックアウト・マウンテンの頂上にあり、その名のとおり、岩肌がむき出しになっていて、とっても狭い岩と岩の間やつり橋を通っていくと、Lover's Leap と High Falls の壮麗な眺めが現れます。↑Fat Man Squeeze↑Lover's LeapLover's Leap の展望台からは7つの州 (テネシー、ケンタッキー、ノース・カロライナ、サウス・カロライナ、ジョージア、アラバマ、バージニア) が眺望できると謳っていますが、定かではありません。最後の Fairyland Caverns and Mother Goose Village は、洞窟をくりぬいたところに、おとぎ話のキャラクターたちが飾られ、しかも人形たちに塗られた蛍光塗料が光っていて、ちょっと不気味…。アパラチア山脈の自然の驚異を味わったあとの Fairyland Caverns はどうしても“蛇足”に思えてしまうのでした。でも、Rock City をあとにする頃には雨もやみ、太陽も顔を出してきたので、まぁ、いいか。長男と一緒に作った「てるてるぼうず」を持ってきたおかげかもしれません。バスで3マイルほど走ってテネシー州に戻り、登山鉄道 Incline Railway に乗車、頂上からふもとまでの旅 (?) を楽しみました。車両が長方形ではなく平行四辺形に作られていて、以前、香港でピークトラムに乗ったことを思い出しました。しかし、ルックアウト・マウンテンのほうが急で、最大で72.7%の勾配…と言われてもよくわからないのですが、とにかく世界でもっとも急な旅客鉄道なのだそうです。↑電車の最前列から下を見下ろしたところ。ほぼ真下です…。ちなみに、ルックアウト・マウンテンの入場料は、ルビー・フォールズが大人 $17.95、子ども (3-12歳) $9.95、2歳以下は無料、ロック・シティが大人 $18.95、子ども (3-12歳) $10.95、2歳以下は無料、登山鉄道が大人 $14、子ども (3-12歳) $7、2歳以下は無料でした。なお、3つのチケットをまとめて買うと、ディスカウントがあり、大人 $45.90 ($5 OFF)、子ども (3-12歳) $23.90 ($4 OFF) となります。Buffet で昼食をとったあと (さすがに Buffet にも飽きてきました)、世界で2番目、アメリカ最大の地底湖としてギネスにも認定されているロスト・シー The Lost Sea へ出発です。入口の黄色いトンネルを抜けると、またまた洞窟。やはり内部は華氏58度 (約14.5℃) に保たれていて、ひんやり。入場料は、大人 $16.95、子ども (5-12歳) $7.95、4歳以下の子どもは無料です。地下140フィート (約43m) のところに湖が広がっています。1905年に13歳の少年 Ben によって発見された地底湖ですが、当時は誰も信じてくれなかったそうです。再度、探検してみると見つけられなかったためThe Lost Sea という名前になったとか。地底湖では、船底がガラス張りになっているボートに乗って遊覧することができ、Rainbow Fish と呼ばれる魚が見えました。正式にはニジマス Rainbow Trout ですが、白く照らされた湖面に群がる魚影が、なかなか幻想的です。1時間ほどで見学を終え、休憩をとりながらバージニア州に入り、1日目に宿泊した同じホテルに戻りました。Day 4: Virginia - New York City 4日目: バージニア - ニューヨーク市最終日は、バージニア州のナチュラル・ブリッジ The Natural Bridge を見学して、ニューヨークに戻ります。The Natural Bridge は、その名のとおり、自然にできた高さ215フィート (約66m) 幅90フィート (約27m) の石橋で、橋の上は高速道路になっています。入場料は、大人 $18、子ども (5-12歳) $10、4歳以下の子どもは無料です。入口から137段の階段を下りながら、小川に沿って歩き下から石橋を眺めました。石橋を越えて進んで行くと、アメリカ・インディアンの住居を再現したコーナーがありましたが、鍵がかかっていて入ることはできず、柵の外から眺めて引き返しました。昼食は、またしても Buffet に案内されましたが、もう結構!同じ建物の中に "Nori Japan" というお店を見つけて日本食を期待しましたが、焼きそばとチャーハンになりました。トホホ…。予想はしていましたが、食事は、ファスト・フードと Buffet ばかりだったので、もう少しバリエーションがほしかったなぁ。最後にツアー・ガイドとドライバーに対して1日1人あたり合計 $6 のチップを支払うよう依頼がありました。チップの金額は目安ですが、結果的に強要された感は否めません。振り返ってみると、9つの州を横切り、太古からの自然の神秘による鍾乳洞、洞窟、滝、岩などを堪能したツアーとなりました。各アトラクションで1時間ずつは歩いたので、5歳の長男もよくがんばったと思います。次女は観光よりも従弟とのおしゃべりが楽しかったようですが、長女は「Rock City がよかった」と言い、乗り物好きの長男は「ゴンドラがおもしろかった」と感想を述べていました。ある程度の覚悟はしていましたが、バスの長旅は疲れます。帰宅する頃には、恐ろしく脚がむくんでしまったので、長男と座席をシェアするのもそろそろ限界なのかもしれません…。