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ヒロガルセカイ。

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柊リンゴ

柊リンゴ

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2006/04/15
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ピアノを習っているなんて知らなかった。
あの子が。

「昨日びっくりしたよ。俺が先生のところでピアノ弾いていたら、
 一宮が入ってきたんだ。あいつも先生に習ってたんだ。」
アキが早口でまくしたてた。珍しい、この冷静な男が・・。
一宮がからむと、普通じゃなくなる。
「へえ?一宮が。あいつ上手いの?」
「へたくそなベートーベンだった。面白いの、」
思い出し笑いだ。これも珍しい。
「月光・・だっけ?あの重い曲。一宮、あんなの弾いてるの。
 しかも自分のペースで。先生怒っちゃってさ。」
手をぱんぱんたたく。どうしちゃったの?
「面白そうじゃん?」
相槌。これがせいいっぱい。

さえない女の子。
これといって・・特別かわいいわけじゃない。
なのに俺の親友は、この子が気になっているみたい。
隣の席だから?
それとも、昔・・・いじめたから?
罪悪感なの?
にしては・・・楽しそうで。

俺はすこしさみしいんだけどなあ・・。



「メゾピアノ」のサチのお話です・・。アキもサチも男子です・・。
 今日は少し変わったものを続けてUPさせていただきました。





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Last updated  2006/04/15 08:51:46 PM



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