カーエアコン修理(ハイゼットS200系)
ダイハツ ハイゼット(カーエアコン修理)S200V(14年式)【症状】 初めの30秒ぐらいはエアコンが冷えているが、後にまるで冷えなくなってしまう。 しかし、走行すると問題なく冷えるようになる。【原因】 ラジエターの電動ファンモーターの不良。 (エアコンコンデンサー冷却兼用) ラジエターの電動ファンモーターは、エアコンのコンデンサーの冷却も兼ねています。 コンデンサーの冷却不良により、エアコンガス圧力が異常上昇し、エアコンシステムが自動停止します。 走行すると、走行風によりラジエター及びコンデンサーが冷やされるので、問題なくエアコンが作動するようになります。メモ:S200系ハイゼットはラジエターの表面積がかなり大きいため、ラジエター電動ファンが故障しても、なかなかオーバーヒートに至らない車両のようです。(水温の異常上昇が少ないため、電動ファンの異常に気付きにくいのです。)【対処】 ラジエターの電動ファンモーターの交換。【電動ファンモーターの交換手順】ラジエターアッパーホースを外すので、ラジエターの水を抜いています。(アッパーからこぼれた分を後で補充すれば良いことなのですが、今回はLLC交換もかねての作業なので抜き取っています。)ラジエターグリルを外した方が作業しやすいです。(簡単なクリップのはめ込み式です。)そして、ウォッシャータンクを外します。ラジエターアッパーホースを抜き、ファンシュラウド上部のボルト2本を外します。そして、シュラウドがマスターバッグのパイプに引っかかるので、パイプステーのボルトも外しておきます。車両前方から見た、マスターバッグのパイプステーのボルトです。(画像中央)ラジエターアッパーブラケット左右を取り外し、スペースを十分に確保してファンシュラウドAssyを抜き出します。(若干、知恵の輪の状態になりますが、無理なく抜き出せます。)取り外したファンシュラウドAssyです。右が新品の電動ファンモーターです。センターの8mmのロックナットを外してファンブレードを取り外すと、電動ファンモーターが見えます。周辺3箇所のクロスビスがモーターフランジのネジになります。↓さて、この作業での最も難関が、このクロスビスの取り外しになります。概ね、このクロスビスは錆び付いており、よくネジの頭がなめるんです。錆びている場合、決してクロスドライバーを使用せず、必ず上等なマイナスドライバーを使用しましょう。しっかりドライバーを押し付けながら、ゆっくり力を加えてネジを緩めます。(あぶないあぶない・・、1本が危うくなめるところでした。)なめると最悪です。ドリルでネジの頭を切って取り外すことになりますが、切削熱でシュラウドが溶けるので手際よく作業する必要があります。電動ファンモーターを組み替えました。あとは、ファンブレードを取り付けて、上記の逆手順でファンシュラウドAssyを組み込みます。冷却水のエア抜きをして完了です。今回はシリンダーヘッドやサーモスタッドの状態も診断するため、あえてメーカー指定の手順でエア抜き作業をせず、冷却水の状態を観察しながらのエア抜きを行いました。もちろんファンの回転も良好で、エアコンは正常に動作しました。さて、朗報です。純正19,900円の製品が、社外新品で格安で販売されています。【社外新品】マックス■L950S/L960S/L952S/L962S■電動ファンモーターアイシートレーディング★ 型式がL950などとなっていますが、ハイゼットS200Vに対応しています。 詳しくはショップに問い合わせてみて下さい。 どうぞお試しください。お勧めですよ。