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カテゴリ:漫画の感想
原作:橘 紅緒、作画:宝井理人 の コミック。 2007年09月発行のコミックス。 タイトル通りに1週間の話らしいのだけれど、 タイトル通りにこの本には月曜日から木曜日のところで続くとなっている。 次の巻は金曜日から、金曜日に会いたいとは作者の後書き(苦笑) 連載されているのが季刊誌なのかな、ここまで進めるのにも何年か掛かっているのだとか。 と言うことは、まだ完結はしていないんだろうな。 BLのセオリーと、ここまでの展開を踏まえ…てなのか、るまでもないのか、 この二人は纏まるのだろうなと思う。 月曜日から始まって、木曜日の変化。 ここに抜き出してきたあらすじは、かなり忠実に話を語っている。 見た目から持たれる勝手なイメージとのギャップで振られてばかりの弓弦と、 今度こそ、本当に好きになれるかもと付き合い始めながら、 やっぱりダメだと思い知る週末だから1週間しか続かない恋人――ばかりの冬至。 冗談でつぶやいた弓弦の言葉を拾ってしまった冬至。 最初はそれに気付かないでいた弓弦は、 どうせ1週間の恋人ごっこなら楽しまなくちゃと冬至と期間限定のごっこ遊びの体ではしゃぐ。 だけど、冬至は何時も本当に自分が好きになれる人を求めていた。 月曜日から木曜日。 弓弦の、軽いノリ冗談な気持ちから、次第に冬至に惹かれて行く心。 冬至は、会うたびに違う面を見せてくれる弓弦に次第に本気になっていく。 と、話はここまで。 感覚的には弓弦が主人公で、弓弦を中心に回っているなぁと思うのだけれども、 冬至の事はとても丁寧に描いている。 むむ……二人で主人公なのか。 この二人の温度差。 ちょっとした冗談から始まり、期間限定だからと、 今週は微妙に中の良いふたり…を楽しんでいる弓弦に対し、 始まりの気持ちは真剣――本気で好きになれるかも…しれない、と何時も思いながら、 心は上滑りをしていく…誰も知らない冬至の本気の事情。 この空回り気味の――回る速度が違う感じの二人の、 掛け違えたボタンのような二人の思いのすれ違いが、なんともいえない雰囲気を作っている。 熱は感じるのだけれど熱くなく、サラリとしているのだけれど乾いた感じは無く、 しっとりとしながら湿っぽさの無い、そして何処か柔らかな感じを持った話に感じた。 その感覚が気持ち良い。 少し空気を溜めて吐き出して、「うん。」って頷きたくなるような、その時少し頬が緩んでいるような、 そんな感じ(笑) 裏表の無いというか、開けっぴろげと言うか、見た目通りの弓弦に対し、 上辺でしか見られていない冬至の事情は、弓弦の名前の呼ばれ方から事情が明かされていく。 他からは苗字の『しの』と呼ばれているからそう呼べばと言う篠弓弦に対し、 冬至は、昔、自分を捨てた女の名前が『しの』だったから呼べない、と。 冬至の中で思い出される過去で、兄の恋人を好きになり、一度は付き合えたものの、 それも兄の浮気の腹いせでしかなかったもので、今はまた兄と寄りを戻し、 それでも未だ忘れられない女――それが『しの』さん。 が、付き合っている時は相手の事を優先していると言いながら、 デートの最中に『しの』から掛かってきた電話に嬉々として答えている冬至の態度に、 電話を切り、それは違うだろうと怒る弓弦。 弓弦のその態度に、今まで付き合った彼女たちに対するのとは違う思いが育っていた冬至は、 弓弦への恋心を自覚し―― そこで話が切れている。 ハッキリ言って、続きが欲しい!(笑) 冬至に付き合い『デート』をしている弓弦の感情も微妙に揺れていたり、 弾みでついキスをしてしまったりと、確実に変わっていく思いも描かれているから。 だけど、最後に冬至の心の変化を『しの』が「もう電話には出ない」と言われた、 『しの』視点で描かれるのは良いのだけれど、場面の雰囲気がなんか話しに合わない感じがして。 描き方にもう少し工夫が欲しかったなぁ。 で、何故にこれを読んでみようと思ったのかと言うと、CDドラマが出るとなった時、 一部とっても盛り上がっているのを知っていたから、とっても興味が有ったのです。 知らなかったのよ~。 読んでみて思ったのは、未完の状態でドラマCD化されるものは多いけど、 これは完結させて欲しいなぁと切に思ったこと。 小山に纏めて分割できる話ならそれぞれで楽しめるけど、 一つの流れで作られている話の場合は、途中で切られると面白さが半減してしまう事が多く、 ましてこの話の場合連載のスパンが凄く長いから、続きがでるのが取っても先――。 出来れば完結した状態で出して欲しかった。。。 改めてCDのキャストを見て、これにも……むむむ。。。 読んで思ったイメージとは違うキャストになっていた。 で、出来は如何に、聴くのが楽しみなような怖いような(苦笑)
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