『聖☆おにいさん』中村光
『聖☆おにいさん』1巻と2巻です。 娘が学校で読んで面白かったからと持ってきた本。 ……学校の美術室には色んな漫画が転がっているらしい。モーニングの増刊号に連載しているのかな。現在2巻まで出ている。 ブッダとイエスのぬくぬくコメディ。“笑い”でも世界を救う!・・・がキャッチ?(笑) 目覚めた人ブッダ、神の子・イエス。 世紀末を無事に越えた二人が下界で過ごす休日な日々……。 絵は味はあるけどお世辞にも上手い?とは言えない様な~(笑) だけど青年誌なんてこんなものか?そんなところを突っ込んでも仕方が無いしね。 ……と、そういう類いの本。 一見バランスが取れているようでデッサンの狂っている~、、、 でも、とっても生き生きとして動きがある、何処か惹かれる漫画だね。 話もユニークで面白かった(笑) お金に細かいブッダと買い物魔?で俗っぽいイエス。 おいおいおい!と思うのだけど、そこはやっぱり聖人なんだなぁの二人でして、基本が真面目で良い人で、善人! 人に成りすましているのにちょっとでも徳の有ることを考えると、人離れしてしまい~。。。 だけどそれが結構ささやかだったりせこかったりしみじみしていたり、正に人柄をしのばせるって感じで、くっと笑が出てきてね。 石をパンに、水をワインに変えてしまうイエスは、銭湯の一番風呂でつい徳のあること、って、ブッダの事を思いやっただけなんだけど、お風呂のお湯が全部ワインになって二人で良い気分に酔っ払っちゃうし~。仏としてはちょっとだけ自意識の強いブッダは、ちょっとでも仏らしく思考し始めると後光?が差して頭が光りだすし~。の割にはチワネタお笑い好きの漫画好き。庶民的で結構せこさも感じさせる、爆笑は無くても小ネタでぐふふ笑いの尽きない漫画でした。クリスマスに自分の誕生日を忘れているイエスのサプライズパーティーをしてあげようとしたり、緊縮財政で食べ物が無くなったとき、自ら猫鍋志願をしてくる野良猫たちとか、それに焦る二人とか。イエスのグータラ度合いとブッダの几帳面さ。この凸凹感が良いのかな。好んでは読まない類いの本だけど、面白かったです。