カテゴリ:読書
『下流の宴』(林真理子著 文春文庫)を読了した。
「先月から『下流の宴』(林真理子著 文春文庫)を読んでいたが、 面白くて、物語の世界に引き込まれながら読んでいる。 やはり著者は大したストリーテーラーだ。 確かテレビドラマになったと思うが、そのときはドラマも見なかったし、 あまり関心もなかった。 東京の中流家庭、中流の上あたりの家ってこういうのかと思った。 全然上昇志向のない中卒(高校中退)の翔は、このまま変わらないのだろうか、 その辺が一番興味のあるところだ。 翔の相手の珠緒の出身地、「南琉球島」は架空の地名だった。 南大東島がモデルらしい。あるブログに書いていた。」 (ここまでHPに書いたこと) 珠緒は恋人翔と一緒になるために医者になる、 と彼の母親、由美子の前で啖呵を切る。 由美子が珠緒の家とは家の格が違う、 それは由美子の家が医者の家だからというのだ。 このあたりが中盤の盛り上がりで、 この後、カリスマ進学塾講師の指導の下、 珠緒の猛勉強が始まる。 目標は2年で宮崎大学医学部合格で、「宮崎大学医学部」の方は実在だった。 『下流の宴』は2009年に毎日新聞に連載された小説だけあって、 現在の社会問題を多く取り扱っている。 若い人が特に車とか欲しいと思わなくなってきている。 「これじゃ、モノが売れないわけだ。」という翔の祖母、満津恵の言葉。 「特に贅沢しなければ、バイトで暮らしていけるジャン」という翔の生き方。 実際、年収300~400万ぐらいで子供の学費も払えないような「下流の人」が増えているという記事を最近読んだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 13, 2016 03:26:32 PM
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