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2008.10.30
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カテゴリ:宮城
去る日曜日(26日)の白石市長は接戦と伝えられ、あるいは現職が負けるのではないかと思っていたが、現職が二選を果たした。ところで、今回の投票では「白票」が全体の1.3%に相当する288票にも上ったという。

毎日新聞(28日)によると、「電子投票機の操作を途中で終了した者」が288票。モニター画面には候補者氏名のほかに、「投票しないで終了する」の選択肢があり、これが白票に該当するのだそうだ。

電子投票は全国で18回実施されているが、白石市もこれに取り組む先進自治体だが、04年11月の四日市市の市議補選では投票者総数の14%にも当たる13千票が途中終了を選択。今年2月の京都市長選挙でも突出した「途中終了」が議会で取り上げられた。

白石では、前回04年も224票(1.2%)が生じた。市選管は、制度が浸透して誰も選びたくないときに「終了」を選択できることが周知されてきた可能性があると見ている。総務省選挙部では、「途中終了」は誰にも投票したくない意思を尊重して設けた選択肢だが、投票行動を左右する恐れがあるため積極的に広報はしないという。

従来の選挙では、(1)候補者でない人物名、(2)読み取れない、(3)白票、はいずれも「無効票」と扱われたが、電子投票では(1)(2)は皆無となり、判読の時間も短縮される。しかし、このような新たな「白票」増加を招くような素地がある、とも言えそうだ。

広島市のサイトに電子投票のQ&Aがあって、次のように書いてある。
----------
【問9】
白票を投じることができるのですか。
【答9】
電磁記録投票法では、電子投票機に白紙投票の表示をすることは認められていませんが、候補者を選択しないまま操作を途中で終了させることは認められています。
このため、結果として、投票用紙による投票と同様に、いずれの候補者にも投票しないという意思を表すことは可能です。

【問10】
電子投票で棄権をすることができるのですか。
【答10】
投票所に来られた方が「棄権」しようとする場合は、投票カードを受け取らないか、投票カードを受け取った後でも電子投票機を操作する前に、「棄権」する旨を投票所の係員に伝えて、投票カードを返却していただくことになります。
なお、電子投票機の操作を開始した場合は、候補者を選択して操作を終了するか、あるいは、いずれの候補者も選択しないで操作を終了していただくことになります。この場合は、「棄権」の取扱いとはなりません。
----------
なるほど、法制上は白紙投票や棄権は認められない建前だが、それは従来のペーパー投票でもそうなのだろう。ただし、事実上白紙投票の存在は認知されており(時に白紙投票の自由や権利が言われたり、さらには白紙投票や棄権の運動もあったりする)、事実上白紙投票と同様の選択を可能にしてやっている、ということか。

白票や棄権をどう考えるかは、憲法論的に言えば、選挙を公務と見るか権利とみるかの基本的姿勢にもよるのだろう。また、より実務的には、白票も投票率をあげる効果はあるのだろう。

政治的な側面、あるいは社会学的な側面で考えれば、どうなのだろうか。





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最終更新日  2008.10.30 02:42:34
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