カテゴリ:宮城
昨日の記事名取市長選挙 衝撃の低投票率(2012年7月8日)に、名取市長選挙の投票率40.00%は(低くて)衝撃的だと書いた。
ひょっとすると、仙台や宮城県の人たちは、それで普通じゃないかと思っているのかも知れない。仙台市長選挙だって3割をやっと越えたくらいだ。仙台近郊の名取市で4割も投票していればソコソコじゃないか、と。ああ、宮城は都会だからね...とか変に得心しているかも。 でも、そんなことはない。もしそう感じているとすれば、やはり宮城のレベルが全国的にも低いことに気がついていないのではないか。当ジャーナルでも何度か指摘しているが、政治的無関心の度合いは他県より相当ハッキリしている。 そもそも県内の首長選挙で投票率が低いところをみると、仙台市が最低記録である31.97(平成9)のほか、3割台が2回(平成4、平成5)。多賀城市も低い方で、平成14が47.16で、直近の平成18は48.29だ。おそらく、今回の名取市以前には、5割を割り込んだ記録を持つのは、この2市と利府町(平成22の48.48)くらいではないだろうか(未確認)。 塩竈市は平成23で56.82%。だいたい平均的には市で6割台、町村だと7割台以上だろう。市ではないが都市化(住民の帰属意識の低さ)が著しいと思われる富谷町でも、5割を切っていないはず。 実は、首長選挙は(意外と)投票率は低くないのだ。しかも、全体的に低い宮城の中でこうなのであって、他県では(都市近郊部でも)結構(宮城より)高いのだ。 例えば、都市化の有る意味代表である滝沢村は平成18で55.78%だ。しかし、盛岡市は前回無投票、その前の平成19が30.94と随分低い(平成15は53.67で、その前平成11が34.67と低い)。郡山市平成21で51.54、福島市が平成21で38.18(これは低すぎる。なお前回が53.86)、いわき市平成21で56.02、秋田市平成21で62.22、青森市平成21で56.63、山形市平成23で47.60など。 宮城は低いと断言した当ジャーナルとしては、盛岡市や福島市の低投票率をどう説明するのだという批判を受けそうだが、現職優勢で盛り上がらなかったから、と言い訳をしておく。 当ジャーナルが憂えるのは、今回の名取が特に沿岸部で震災後最初の首長選だったこと。みんな大変な思いで復興を目指している。選挙どころではないという気持もあるかも知れないが、復興のような大きなテーマこそ政治が突き動かすようであって欲しい。民意を今こそすくい上げて欲しい。そして、こんなときこそ光を当てるのが政治だろうに、という思いは、はかなくも砕かれたのだろうか。 ■関連する過去の記事 名取市長選挙 衝撃の低投票率(2012年7月8日) 首長選挙の投票率を考える(2011年2月21日)(県内市長選との比較) ■関連する過去の記事(宮城県の投票率。他にも有ると思いますが。) 宮城県議選 高点順得票で激戦を分析(2011年11月15日) 低かった投票率 宮城県議選(2011年11月14日) 石巻市の有権者にイエローカードだっ!(10年7月14日)(全国最低レベルの投票率) 参院選 宮城が全国トップクラス!(10年7月13日)(低い投票率) 村井氏が引き上げた投票率(09年10月26日) 宮城知事選挙の投票率を予測する(09年10月25日) 総選挙の投票率 都道府県別増減はバラツキ顕著(09年9月2日)(宮城は上昇) 前代未聞の総選挙 宮城と近県の投票率はどうか(09年8月30日) 宮城県知事選挙開票結果について(05年10月23日) 宮城県知事選 投票率中間発表(05年10月23日) 宮城県知事選挙 投票率を予想(05年10月23日) 今回の総選挙、宮城県の投票率の低さを考える(05年9月13日) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.07.09 22:33:15
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