仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2012/08/18(土)08:26

八戸キャニオンを見てきました

東北(1208)

遂にその地を訪れて、我が眼で見ることができた。八戸キャニオンだ。八食センターや蕪島も念願のスポットで大変良かったが、実は最大の目的がここなのだ。遂に来た。 晴天の夏休み。仙台8時発で一気にお昼は八食センター。蕪島、葦毛崎、種差の天然芝生地と、ここまでは家族向けの定番観光地。その先は観光地図にも出ていないあそこを目指す。JR大久喜駅のあたり、信号のある交差点でR45から一気に内陸に向けて舵を切る。細い路地で心配だったが、線路を越えて、そのまま山林地帯を登るとやがて平坦な高原農業地帯。八戸大学の南側だ。R45八戸南ICから是川ICまで高規格道路(南環状道路)を利用し、県道221号に降りて階上方面に南下する。途中で、八戸キャニオン2kmの案内看板があって安心する。 展望台入口にまた案内板。曲がって進むと、つきあたりに展望台がある。案内板では午後4時30分までが見学時間とされているので、何とか間に合った。 駐車してまずは展望台に上がる。壮麗なキャニオンの全景が飛び込んでくる。もっとも手前の下り傾斜部分の草木のためか、底部分ははっきり視認できない。 とにかく規模が大きいので、重機がとても小さく見える。 展望台の下部が説明ブースのようになっている。読んでまたビックリ。何と、地下約10kmの長距離ベルトコンベヤーで港やセメント工場に運んでいるという。すごいことだ。住宅地の下などにトンネルがあるというのだ。八戸の方は皆さんご存じなのだろうか。 展望台脇の大きな写真の案内図の表示では、シールで張り直して海抜-170mとされていた。ボタンを押すと流れるアナウンスでは、160mと言っていた。とにかく掘り進んでいるのだ。石灰鉱山として、工業都市八戸の発展の基礎を築いた、とアナウンスで説明していたのが印象的だ。 家に帰って地図で確認したが、市内の新井田川河口手前に「八戸セメント」工場があり、また、鮫駅近くの港に突き出た岸壁に住金鉱業の文字がある。これが専用岸壁なのではないか。とすると、地下の長距離ベルトコンベヤーは、キャニオンからほぼ真北に向かって、市街地東部の地下を走って、工場と岸壁につながっているのだろう。当然無人だろうが、コンベヤの結節点などのメンテナンスはどうするのだろう、途中の要所に地上から降りるための管理用のタテ穴があるのだろうか、などと無用の想像をふくらませる。 地図を凝視していくと、住金鉱業の岸壁のあたりで、県道1号線やJR八戸線をまたぐように、内陸側の小高い住宅地(八戸水産高付近)から、何やらストローか「樋」のような細長い物体が延びて出てきて、埠頭に直結している。googleの写真でもわかる。 私は八食センターのあと、いったんフェリー埠頭の方に出てから、八太郎大橋、八戸大橋と渡って蕪島に移動した。その際に、このコンベヤー橋の下を走っただろう。途中の大平洋金属のものと思われるコンベヤ橋はよく覚えているのだが、こちらは明確に意識しなかった。港湾合同庁舎が左手(海側)にあったのは覚えているが。この橋も間違いなく下を通ったはずだが、蕪島を目指していた運転者には思いも及ばなかった。 それにしても、海抜マイナス170m、そして10kmもの地下コンベヤー、と八戸の誇り高い施設であることは間違いない。そして今も息づいており進化しているのだ。素晴らしい。現実に目にして、そう思った。 ■関連する過去の記事  日本一低い場所 八戸キャニオン(2012年3月20日)  壮大なる八戸キャニオン(07年4月15日)

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