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仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

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2024.07.06
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カテゴリ:東北

雄大なる東北の分水嶺が、宮城と山形の県境近く、国道47号からちょっとだけ入った場所で、険しい山や渓谷の中でもなく、意外なほど行きやすい。そして鉄道駅に隣接しているという驚き。初めて探訪した。

堺田駅前の数台分の駐車場に停めると、すぐ分水嶺がある。



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■石碑の記載
 日本海 太平洋
 Sea of Japan Pacific Ocean
 102.6km 116.2km
 最上石

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分水嶺(水路)を挟んで上の石碑の反対側には四阿があり、歩いて回って行けるようになっている。そちらから撮ったのが次の一枚。(石碑の背面が写っている)


石碑の前に戻り、案内看板を読む。

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■案内板の説明(南側=駅側)
 平坦地にある分水嶺(日本海~太平洋)
 田園空間博物館 山形県最上町
 分水嶺
 標高338m 山形県最上郡最上町大字堺田
 東北地方の背骨とも言える奥羽山脈は、日本海と太平洋を分ける大分水嶺でもある。降った雨が日本海の水になるか、太平洋の水なるか
〔おだずま注:ママ。「になるか」の誤りか〕の境目のことを大分水界というが、それが山脈の尾根にある場合、大分水嶺と呼ぶ。
 水にとっては重大な岐路なのだが、それが意外と身近なところに、目立たない形でひっそり存在してたりするというのは何か示唆的でありロマンを感じる。

〔左側の図〕
 駅前広場にある用水路。北から流れてきた水がつきあたりで西と東に分かれている。
 水の分れる様が見える大分水嶺は全国的にも珍しい。
 同じ流れも西の水はやがて日本海に、東の水は太平洋に注ぎ込み、大海原でいつの日か出会うのである。

〔右側の地図〕
 重要文化財 旧有路家住宅 封人の家〔おだずま注:イラストは芭蕉と曾良か〕
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■案内板の説明(北側=分水嶺側)
 平坦地にある分水嶺(日本海~太平洋)
 田園空間博物館 山形県最上町
 最上町堺田地区分水嶺から海に至る河川ルート

〔丸い部分に地図。この後にここだけの画像を示す。〕
 太平洋側
 河川名 延長(km) 累計(km)
 大谷川支流 1.0 1.0
 大谷川 10.3 11.3
 江合川 84.8 96.1
 旧北上川 20.1 116.2
 計 116.2(km)
 日本海側
 河川名 延長(km) 累計(km)
 芦ヶ沢川 1.4 1.4
 明神川 5.4 6.8
 最上小国川 34.4 41.2
 最上川 61.4 102.6
 計 102.6(km)

〔分水嶺から東西に分かれる河川ルートを模式図にした説明がある〕
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上のうち、丸い部分(河川全体図)を大きくして掲げる。南北が通常とは逆なのは、案内板を見る人の立場に立つためだろう。酒田と石巻という二大港町の強い縁を、あらためて感じる。


説明板の前にはモニュメントがある。(画の手前が駐車場)

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■モニュメントの前の石碑
 最上ロータリークラブ 創立四十周年記念事業
 「分水嶺モニュメント」
 東北芸術工科大学 平成二十一年卒業
 館 四季菜 氏 作

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さて、駐車場の南側端には、駅舎を背にして看板。

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■駐車場の駅側にある看板
 ようこそ「山峡の道」へ
 松尾芭蕉ゆかりの地、堺田に訪れた旅人に心から歓迎の挨拶をおくります

 『汽車は県境を越えたところにある堺田という高原の小駅につくと、しばらく停車した。がらんとしたホームに降りると、掲示板で、そこは封人(関守)の家が残っている集落だとわかる。』
 ー藤沢周平随筆集「山峡の道」よりー

 ここ分水嶺(奥羽山脈)に位置する県境の駅周辺の散策で、しばし、旅の疲れに心を癒し、新しい旅立ちに、悠々の思いに耽るひと時となりますよう祈ります。
 最上町堺田集落

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そして、最後に駅です。




■関連する過去の記事
 見える分水嶺 堺田峠(2012年6月26日)
 山形の鉄道建設熱を考える(続)(07年1月3日)
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最終更新日  2024.07.08 09:10:38
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