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テーマ:今日の出来事(292873)
カテゴリ:メンヘラー!
はじめは今日の暑さにやられてしまった女なのかと思った。15:30頃か、22歳くらいの銀縁目がねをかけたタッパのある女がふらりと窓口に入ってきた。
「去年の求人広告を見たのですが、まだ、事務は、募集していますか。(略)ワードやエクセルが必要ですか(略)1日パソコンに向かった仕事なのですか…」 なんとなくつかみどころのない問いかけ。去年の求人って突拍子もない話に逆に丁寧な対応をなぜかしてしまう。女の陰の面をなんとなく察知してやさしかったのかもしれない。 ウチに知り合いがいるのだという。女の服装は下がピッチリとしたジーンズ(ちなみに和尻系)上は白いブラウスで今風なフリルふりふりで胸を強調させている。なんか、暗い女だが、スキスキな隙だらけの風情があって、“この馬鹿っぽい女、あそびならいいんだろうな、でもあとくされないようにするのが難しいか”なんて、勝手なことを想像しつつ、相手の就職について明るく相談にのっている私。 ウチの知り合いとは誰かと尋ねるとクルマ椅子の人だという。『ああ、C君のことか』 『C君とは同じクラスだったの?(Cの大学の同級生と推測)友人なら、別にいいんじゃない、会っても。仕事に支障がなければ、あとは、C君さえよければね。』 友人の会社を異性が訪問するのはちょっと憚れるところもあるだろうが、そこは話のわかるおっさんである。フランクな会社である。私がイイならイイのである。 C君はあいにく外出中で5時頃ならいるよ、と女にいった。『あの、お名前は?』と尋ねても彼女は名乗らなかった。 彼女のボンヤリ具合、社会的お約束性の薄さは、C君の大学ならば充分に考えられると察した。そんな大学が地方には結構あるものだ。 女は、私が夕方にならないとC君は帰らないといったにもかかわらず30分後にまたフラーっとやってきた。そこでのやりとりは省略するが、なにかがヘンだと思った、でもこの暑さじゃねえ、とも思った。 C君が帰ってきてこの話をすると、彼の表情が変わった。彼はアタマを抱えた。女は彼につきまとうストーカーなのだという。“とうとう勤め先にまでやってきたか”といった様子だ。 ここでおさらいすると彼はクルマ椅子の青年だ。脊椎損傷で下半身が麻痺している。彼は昨年身障者ながらヘルパー2級の資格取得に挑戦した。女はそのときの講座で一緒だったのだという。うーん、確かに同級生には違いないか。C君はケータイの番号を交換したこともあったが着信履歴がすべてこの女の番号で埋まり、当然、着信拒否をした。家にもやってきたが、親父さんもあの女には会うなと親子挙党体制で、女のストークを阻止してきた。 そんな経緯をつゆ知らずに私は対応してしまったのである。 この出来事は女性職員にとっての格好の話題となり、みんなどこか楽しそうで、C君はアタマを抱えていた。そんななごみの時間を職員が過ごしていたときに、例の女がオフィスに入ってきた。 (時間の経過) 私の推測では、この女は障害者フェチなのだろう。若い男のクルマ椅子の姿に“萌え”で彼のオーダーならばどんなことでもするだろう。尽くすだろう。『ワンといってみな』といえば『ワン!』と恍惚に応えるだろう。 だが、C君にとってはそうしたこの女のメンタリティがどうにも我慢ならないのである。 そしてC君がこれから自立した生活を送っていくのにこの女の存在は百害あって一利なし、だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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