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あいうえお道場/職業訓練編

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カテゴリ:ブログっぽい?
私は仕事がら、、通常のジンセイにおいてはめったに体験することのない特殊な出来事、生活歴、病歴等に日常的に出会い、その問題に正面から取り組んで、解決している。ここのところとてもへヴィなケースを瞬発力をもって解決し、当然、消耗もして、ガス抜きの意味でもこのブログに事例を挙げてみたいのだが、人間ってあまりにもヘヴィな話は思い出すにも疲労を感じるもので、心の中でゆっくりと発酵するまで待たなければならないようである。

つうことで、このおぎーのも過去のログを振り返ってみることにした。
この話は、ライコスや昔ちょっとやったメルマガ、またすぐにやめてしまったgooブログ『スカートめくり』でアップしたもので、反響の大きかったもの。
gooにおいてはずいぶん盛り上がりました。ランキング上位の人がトラックバックしてくれたりして。





◎ノーマライゼーションってなんだ?◎


オト君が結婚するんだってね、おめでとう。相手は大学の後輩か、
うらやましいな。オト君さわやかな好青年だもんね。
知的で五体不満足。ノーマライゼーションを実現してるよね。
障害者の希望の星っていえるのかな?

オト君で思い出したよ。先日、フトシから久しぶりに電話が
あったんだ。フトシは大学の同級生。重度の脳性マヒなんだ。四肢が
不自由しているの。でも頭脳は明晰だよ、オト君に負けないくらい。

フトシの電話の声が暗いので(発語もはっきりしないんだけど)
「いったいどんしたんだ、フトシ?冴えないぜ。」

『おまえは、相変わらず女いないんだろう?』
「ああ。フトシうざいこというなよ。そりゃ俺は女っけないよ。
でもおまえに言われたくないよ、フトシ。おれはおまえみたいに
ねじれたような顔はしてないぜ。くしゃおじさんみたいな。
悪く思うな、おまえがへんなことを聞くからいいかえしただけだぜ。」
『気にしないよ、そんなこと。おまえはいつもこんな調子だ。
俺達はなぜか、腐れ縁でつながっている。いや、ちょっと、
訊きたいことがあっただけだよ。』
「なんでも訊いてくれよ、フトシ、水臭いぜ。」

『おまえはセックスはどうしてるの?』
「ん?」 「えーとだな、じぶんでしたりだな、ヌキにいったりだな…」

『おれをソープに連れていってくれないか?』

「へ?フトシ、その身体で…。いや、なんていうか、おれ、考えなかった
わけじゃないんだよ、おまえ、どうしてるかって。もし、その機能が
なかったら悪いと思って。俺達、フトシのまえでは話題にしないように
してたんだよ。そうか。今まで悪かったな。」

『おれも女とやりたいんだよ。』

『これでも、オナニーはできるんだ。ティッシュをうまく使えないから
たいていベッドを汚してしまう。だから、部屋中栗の花の臭いががするんだよ。
きっと、おふくろは知っていると思う。』

「フトシ、でもよう、どうやって、そのからだでソープまでいくんだよ。
もし、なにかあったらコトだぜ。第一、ひとりじゃ無理だろう。」

『だから、おまえについてきてほしいんだ。中まで入ってきてくれないか。
浴槽に入るときや、女とやるときに、介添えをしてくれよ。な、いいだろ?』
「おいおい、おまえがやるのをお手伝いして、それでおれは指をくわえて
見守ってろっていうんかい?」
『そうだ。』

嫌だったさ。でも俺は探したよ、ナイタイマガジンを買ってきて、学生ホール
の隅で、ナオンやお店のチェックをフトシといっしょにしたさ。
ついつい、じぶんのことを考えてしまうんだけど、今回の主役はフトシだ。
ケータイで「障害者なんですが大丈夫ですか?」って俺が訊くんだ。
フトシの声じゃ、相手のおにいさんがびっくりするからね。
これが、なかなかOKのでる店がなくて、ソープ嬢を吟味する余裕なんか
なくって。やっとみつけたよ、当然、介助を俺がするのが条件だ。

店の前まで来たとき、フトシはちょっと緊張してた。俺はもうどきどきだよ。
でかいヘッドレストのついた車椅子を押して、ゴージャスな玄関に乗り付けると
前にいた客引きのおやじが引いているのがわかった。
フトシは、店内に入っても黙ったまま。へんなテンションだよ。

でてきた、ソープ嬢をみて俺ちんもくしたよ。てっきり四十のおばさんだと
思っていたのに、22だって、かわいい子なの、フトシにはもったいないよ。
介護に興味があるなんて、かわってるなあと思ったんだけど、
よくよく考えてみると、シモの世話という点では同じだわな。
脱衣も手馴れたもので、さすがはプロだ。やさしい声かけをして一枚ずつ
脱がせていくのをじっとみてたら、またしても俺はどきどきしてきた。
フトシの身体をまじまじとみたのは初めてだけど、やつは肌は真っ白で、アバラ骨だして
正直言って俺は痛々しい気がした。チンポはなるたけみないようにした。
意識してみてなかったから、あまり覚えていないんだ。
大きかったような気もするけど、そんなことどうでもいいだろう。

マット洗いをはじめようと、やつをトランスファーしたんだけど、つるつる
すべって怖かったな。ソープ嬢も怪我をさせちゃいけないと考えていたと
思うけど、顔には出さなかったな。
彼女はプロの仕事をしていた。
おれは、じぶんが関係ないときは目線をずらしているんだけど、音だけは
どうしても聞こえてしまう。やさしい言葉をかけられて、フトシもなんか
しゃべってる。
おねえさんは終始やさしい顔をして、フトシとからみあってくるくる動き
回っていた。フトシはなんかお祈りをしているような顔なんだ。

マットでの挿入は危ないので、おれがフトシをベッドへトランスして、
女性上位で、入れてもらった。

フトシはすぐいった。
女の子は長い間そのままの態勢でじっとフトシにくっついていた。
そして、つぎの光景をみたとき、おれはじぶんが辛くなって、部屋から
出て行きたかった。


フトシも女の子も泣いていたんだ。(了)

★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:

※このおはなしはフィクションです。登場する人は実在の人物とは
まったく関係ありません。





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最終更新日  2005年02月18日 05時23分08秒
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