よくさあ、「病院内でセックスしちゃった」とか「ヌイてもらった」なんて話を聞くでしょ。聞かない?ネット上ではけっこう書き込みを見つけるのだけれど、それじゃあ精神病棟においてはどうかということ、興味がわくもんでしょ、人間だもの。
一般論から申し上げると、あるようだ。『どうせ、しがない精神科病棟の入院患者同士。』という刹那的な考えで、トイレなんかで腰を振る女もいるだろう。見つかったらどうしようというスリルが性欲を増す。これも非常に私には理解できる。でも、私のいる病棟ではありえませんよ。21:00の消灯時間になると分厚い扉がガチャンとしまりますから。夜間以外でも男子と女子の空間は食堂以外では分けられていて、まず男が女の領域を侵犯することはできません。だから「タナカさ~ん!」なんてときどき大声をあげる輩がいたりする。入院当初はガチャンと扉が閉められると食堂にもいけず、トイレまでの廊下を歩くだけの移動空間で閉塞感を抱きました。閉口するよ!とはこういうことをいうのでしょう。でも、この男女の厳格な分け隔ては私には次第に居心地のよいものとなり、やがて必須の環境となりました。うるさいのは女のほうなんだよね。正確にいえば、うるさい女が少数いて、そちらのほうがやっかいである、というべきか。
入院患者の中で私が困惑するのは境界型人格障害の女である。やつらは病識もなくて、なんで自分がいけないのかまったくわからないものだから始末が悪い。社会にいくらでもいるタイプですね。就職するのだが、人間関係がつくれずに結局スピンアウトする。それがなぜだかわからない。また、彼らは他人をコントロールすることで自己を確認するので、まことにやっかいだ。分裂症の患者をみれば自分のほうが優位だと順位を確定したような人間関係を構築する。そして、いつでも群れたがる。たむろうというのかな。早い話がたちの悪いヤンキー。分裂症の患者さんのほうがよほど社会にとっては無害だ。こんな文章を書くのは、かなりストレスがたまっている証拠なのでしょうね。
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最終更新日
2008年05月16日 13時45分28秒
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