【今日の情報 : 歳時記・催し・話題・出来事】
★彼岸の入りの十七日、京都や滋賀の墓地には、朝から墓参りの人たちが訪れた。
午前に気温がぐんぐん上がって四月中旬並みの陽気が見込まれる中、墓前に線香を立て、墓石に水を掛けて静かに手を合わせ、故人や先祖をしのんだ。
東山区の大谷本廟(びょう)(西大谷)では、浄土真宗の根本をなす言葉「念仏往生」の花文字が飾られた。境内には屋外に約一万三千基の墓と、屋内に三万二千基の納骨堂があり、訪れた人たちは仏殿にお参りし、墓に花やシキビを供えた。
二十三日までの彼岸の期間中、八万人の参拝を見込んでいる。
★世界遺産の上賀茂神社の客殿で式年遷宮を記念した「御神宝特別展」が十八日から始まる。初公開の「御帳台(みちょうだい)」をはじめ、神社に残る古文書など二十三点の史料を展示する。
昨年一〇月の第四十二回式年遷宮で神宝を新調したのに伴い、これまでの品々を公開する。また、同神社所蔵の重要文化財「賀茂別雷神社文書」の中から天下人にまつわる書状も披露する。
御帳台は江戸時代の制作で本殿、権殿内にあった神座。四方を鮮やかな帳(とばり)で囲み、竹や蝶(ちょう)などの柄が描かれている。同じく江戸時代のきらびやかな獅子(しし)と狛犬(こまいぬ)も一緒に見られる。
古文書では、織田信長や豊臣秀吉の朱印状、徳川家康や明智光秀の禁制などが並び、武将たちと神社との関係が文面からよく分かる。写真家の山岸伸氏が撮影した今回の式年遷宮の写真も展示している。
四月十七日まで。午前一〇時~午後四時(土、日曜、祝日は午後四時半まで)。五〇〇円。
★東山区泉涌寺塔頭・即成院で三月十九日、春の彼岸法要が行われる。
ぽっくり寺とも言われ、長患いしないという御利益で知られ、壇の浦の戦いで弓の名手といわれた那須与一公のお墓があります。
源義経の家来であった那須与一は、義経の命を受け京に向かう道中、突然の病に倒れました。伏見で療養していた際、与一は、熱心に即成院の阿弥陀さまを信仰したそうです。そして、その霊験で病も癒え、「屋島の戦い」では、平家の船上に掲げた扇の的を見事一発の弓矢にて射抜くという素晴らしい武勲を立てたとされております
即成院とは即、成就するの略なのです。