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1898年米とスペインとの間に戦争が起こった。 当時、米は、戦力不足から一般市民から応募するのに恐ろしい統計をもって 募集をしたのだ。
「海軍の戦死者は3/1000であり、ニューヨークに在住の戦死者は9/1000 である。海軍にいたほうがよほど死なないで済む。だから死にたくない者は 海軍に入隊せよ」
老若男女病人併せた分母1000人と屈強の海軍の若者の分母1000人では 当然ながらこの治死率は変わってくる。
昨今、社会保険庁の行った未納率の低下を憂いでの免除者増加による操作 で、このようなことを行っているに等しい。 つまり、分母の操作である。 このようにすれば、いかなる数字、統計も思うがままであることは諸兄は お気づきであろう。 例えば、サラリーマンの昼食は何のメニュー多いのかという調査を任されたと しよう。ところが調査当日、二日酔いでしんどい状況にあったバイト君がたまたま 入ったうどん屋さんでお客が三人、そのうち二人がカレーうどんを食べていた としよう。 するとどうなるか。 『サラリーマンの66.7%がカレーうどん』 という調査結果が出るわけだ。 これは極端な例だが、当然、ニュース番組は調査するデータとはいえ、あまりにも 分母が小さい統計はアテにならないということだ。 よく目にする「○○ステーション」の独自調査というものもそうだ。 結局、無記名回答でもせいぜい500人から1000人である。 統計学の学者に謂わせれば、最低2000のマスが必要になるということだ。 そうなると、半分も満たないというわけだ。
とにかく、雑誌に載っている統計はまずは、分母を良く見て、統計元、統計数が 載っていないものは信じてはいけないということだ。 日本人は、ことさら多数主義であり、大多数を占めるものが「正義」「正論」と なる民族である限り、このような数字のマジックに騙されてはいけない。 数字は嘘はつかないが、数字を操ることで民衆も操れるわけだ。
タレント女性のプロフィール、とりわけ、3サイズの数字はアテにしないほうが 無駄な妄想ははぶけるというものだ、若者よ。
今日のBGM 尾崎豊 「シェリー」
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