新譜ジャーナル 1983年11月号より
彼らの1stアルバム『AQUA CITY』が9月1日にリリースされた。このアルバムの中には、もちろん、杉山自身の曲も収録されていて、(A-②、④ B-②)当然ではあるけれども、いい。つきなみな言い方だけれども、ほんとうに涼しさを感じさせる曲を、彼はこのアルバムの中では創っているのだ。アクア・シティというタイトルのライン上で創っているからなのだろうけれども、ところどころに、しかし彼のセンスは光っている。特にB-②「PADDLING TO YOU」は、ことのほか彼のボーカルが生きていて、「サマー・サスピション」と曲調は違うけれども、アルバムの中で双璧を成す名曲だと思う。杉山のそんな才能を前面に押し出さず、何故シングルで作家を起用するのだろうか、という疑問が、あった。杉山「時期の問題もあるんです。自分達でこれだけバンド活動もやってきてるから、もし1年、2年、デビューが早かったら"意地でも自分の曲で! 売れても売れなくても関係ない、とにかく自分の曲を!"ってわけの分かんないことを言ったと思うんですよ。今はとにかく、林さんに曲創りの勉強をさせてもらおうと思ってるんです。どんどん、いろんな部分を吸収させてもらおうと」他人の曲を唄う、という抵抗はないですか。杉山「全然ない。自分で曲書いてますから、いい曲書きたいわけですね、当然。その"いい曲"っていうのが、いまひとつ中途半端に出来上がっちゃってるっていう気がすれば、それをリスナーに聴いてもらうより、僕が聴いて"いい曲だ!!"って思えるやつをプロの方が創ってくれれば、それを唄う方がいいと思う」僕は杉山さんの曲にも、ステキなものがあると思いますが?杉山「はやい話、時間がかかるんですよね、僕が創ると(笑)。もう、プロの方ってのは注文受けて、それからしばらくの間にイイ曲がポンと出来てくる。僕が、たとえばその期間に4曲、5曲創っても、納得のいく出来になんないし、結局それでにつまってくると、それ以上のものが出来なくなっちゃう。やっぱり馴れがないんでしょうね。だから、当分の間は、アルバムなり、シングルのB面なりで徐々にやっていって、その間に、いい曲のコツ、ヒット曲のコツってものをどんどんつかめていければ、という感じなんです」(新譜ジャーナル 1983年11月号より)杉山清貴&オメガトライブ / PADDLING TO YOU 作詞:秋元康 作曲:杉山清貴 編曲:後藤次利杉山清貴&オメガトライブ / LIGHT MORNING作詞:秋元康 作曲:杉山清貴 編曲:志熊研三 杉山清貴&オメガトライブ / TRADE WIND 作詞:秋元康 作曲 : 杉山清貴 編曲:志熊研三杉山オメガ1stアルバム『AQUA CITY』に収録されている杉山さんが作曲された作品は上記の3曲ですけれども、わたしはダントツで『TRADE WIND』が好きだなあ~新譜ジャーナルの聞き手の方は『PADDLING TO YOU』推しみたいですけれど、わたしにはちょっと明るすぎるというか……、で、『LIGHT MORNING』は別記事でも書かせて頂きましたけれど、Aメロは割と好きなんだけど……という感じで『TRADE WIND』は秋元さんの歌詞も好きだし(特に♪愛の向きを変えずにいてよ~ のところとか。余談ですが、この歌詞を聴くたびにわたしはPerfumeの『GAME』を思い出してしまうんですよね。♪選んで 単純に 感情の 方向は~)、ゆったり漂うようなあやされるようなメロディも心地好くてそれこそ杉山さんのボーカルの良さが活きる楽曲だなぁと思います杉山さんはこの曲について何てコメントされてたかなぁミュージック・ステディ1985年8月号に載ってる杉山さんによる杉山オメガ全作品解説から引用してみますねボズ・スキャッグスが大好きで、「ジョジョ」っぽい感じで作った曲なんです。これもデビュー前の曲で、当時からすごい好きだったんです。で、それがアルバムに入る、って事で一番思い入れがあったんだけど、結構自分らしい世界が出てると思いますね。未だにステージでは好んでやってる曲です。ほほう杉山さんの洋楽カバーアルバムにも入ってたBos ScaggsさんですねBoz Scaggs - JoJo (Official Video)ああ~ああ~、 って感じですね(笑)こちらも良い曲ですけど、わたしは杉山さんの『TRADE WIND』の方が好きだなわたしは完全にUK志向で、USってほとんど聴かないから基本的に杉山さんとは音楽の趣味があまり合わないと思うんですけど(苦笑)うーん、平和的な音で退屈させない、って難しいですよね派手な感情表現の方がやっぱり印象に残りやすいしだから、『TRADE WIND』はそのへんのバランスがすごくうまくいってるなぁとまあ、いわゆるスルメ曲というかね最初からガッと掴まれる訳じゃないんだけど、気が付くと深みにはまってるというこういうインタビューを読むと、ソロデビューしてから自作曲がやっとシングルになって、それがちゃんと売れてほんとうにうれしかっただろうなとでもわたしは杉山さんがオメガやってなかったら好きになってなかったと思うので、プロデューサーの藤田さんにはほんとうにほんとうに感謝しているのです杉山清貴&オメガトライブ沼から抜け出せない 早見表 杉山清貴スクショ乱れ撃ち ~ふたりの夏物語 編~ 早見表すくうなだめるあたためる(随時画像追加)杉山清貴&オメガトライブ記事掲載雑誌リスト 早見表SUGIYAMA KIYOTAKA The open air live High & High 2022@20220522日比谷野外音楽堂【Blu-ray】 [ 杉山清貴 ]【先着特典】NEVER ENDING SUMMER REMIX(「NEVER ENDING SUMMER REMIX」オリジナル・ポストカード) [ 杉山清貴&オメガトライブ ]35(+3) SUMMERS Sugiyama, Kiyotaka Single Collection [ 杉山清貴 ]