しろうと自然科学者の自然観察日記

2013/08/28(水)06:15

サネカズラの花が咲いています。雄花と雌花を観察してみました。なお、雄花とも雌花とも思えない花が咲いていました。引き続き観察し調べてみようと思います。

樹木(672)

☆近くの団地入り口で見つけたサネカズラの花です。昨年11月に、独特な形をした赤い実を見つけました。8月に花が咲くというので、その時期を待っていました。サネカズラは、マツブサ科サネカズラ属の常緑の蔓性植物です。雌雄異株と雌雄同株があるそうですが、雄花と雌花が一緒に見えるので雌雄同株なのでしょうか。 ☆サネカズラの雄花です。花の中央に赤く見えるのは、雄しべの集合体だそうです。 ☆対になって白く見えるのは、雄しべの葯です。花粉が少し出始めているようです。対になっている葯(それぞれが半葯)が付いている楕円形や円形の赤いものが「葯隔(やくかく)」で、2つの半葯をつなぐ組織だそうです。他の植物の雄しべの葯も2つに分かれていますが、2つの半葯をつなぐ葯隔は目立ちません。サネカズラは、この葯隔が極端に広く大きいそうです。 ☆サネカズラの雌花です。花の中央に黄緑色に見えるのは、雌しべの集合体です。 ☆黄緑色で丸く見えるのは雌しべの子房で、子房の間から出ている白く細長いのが雌しべ花柱だそうです。 ☆花びらが落ちてしまった雌花です。この時期には受粉は終わっているのでしょうか。 ☆実の付き方が変わっています。花床に小さな花(子房と花柱)がたくさん付いており、受粉後に実(子房)が大きくなってきます。それぞれの実についている濃茶色の筋は、花柱が付いていた痕なのでしょうか。 ☆なお、実の成長とともに花床が球形に膨らみ、その周りに小さな実が付いている形になります。昨年11月には、このような赤い実になっていました。花床が球形に膨らんでいるのが、よくわかります。 ◎サネカズラの実(2012年11月2日の日記) http://plaza.rakuten.co.jp/okada1952/diary/20121102/ ☆サネカズラ(実葛)の名は、実(サネ)が美しい葛(カズラ:つる性植物)に由来します。別名のビナンカズラ(美男葛)は、かつて、枝に粘液が多いので、その粘液をとって整髪料に使ったことに由来するそうです。 ☆ところで、雄花とも雌花とも思えない花が咲いていました。サネカズラには両性花もあり、両性花は上半分が雌花で下半分が雄花になっているそうです。この花は、その両性花にも見えません。 ☆白く見えるのは葯で花粉が出ているようにも見えますが、わかりません。雄花とも雌花とも思えませんが、引き続き観察し調べてみようと思います。

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