天下の酷道157号 その2
温見峠に到着。「岐阜県」という標識が見当たらない。しょうがないので、「福井県」をバックに記念撮影。今まで、すれ違う車が1台も無かったが、頂上には、10台近くの車が止まっていた。能郷白山への登山道入り口があった。登山客の車だと思っていたら、一人の男性が登山道から降りてきた。時刻は12時30分。ふもとのローソンで買ってきたおにぎりで昼食を取ろうと思っていた。しかし、座る場所に適当なところが無い。加えて、山には付き物のアブが飛び回っている。少し山を下ったところで昼飯とすることにした。ブナ林の中を下っていく。じつに、気持ちが良い。下界は30度を越える気温だが、涼しく、さわやかな空気の中を滑るように降りていく。そうこうしている内に157号名物と言われている、「荒い越し」に出会う。川を道路が渡るには、橋が必要だが、ここは道路を洗うように道の上を川が渡っている。専門的には、暗渠に対しての明渠というらしい。しばらく行くと157号通行止め迂回路の案内。意外と早く着いたと思った。ここから、猫峠林道→折越林道を経て根尾へ向かう。猫峠とは、変わった名前だ。猫の背のような峠だから猫峠と云われている。・・・らしい。さて猫峠林道に入ったところで日陰を見つけてランチタイム。バイクを停めて一息つく。時刻は13時を周ったところ。止まると意外と車が来るもので、休憩の間に5台ほど通り過ぎて行った。温見峠とはどれくらい標高差があるのだろうか。けっこう暑い。福井梅のおにぎりと、明太子のおにぎりを食べて、この先の行き先を考える。今年の春本巣市根尾の薄墨桜を見物したときに寄れなかった断層観察館へ行ってみよう。そして、どうせなら157号のドンつきまで行ってみる。このふたつを目標に走ることにした。折越林道を経て根尾に到着。157号の難所区間を無事走り終えた。断層観察館へ。橋が工事中のため、ここでも大きく迂回。ここは、1891年に起きた濃尾地震でずれた断層を見学できる施設と聞いていた。駐車場に到着すると、とりあえずS先輩にメール。無事難所を越えたことを報告。そして、入場料500円を払って中へ。けっこう高い。濃尾地震の規模と被害の大きさの展示がずらりと並んでいた。マグニチュード8.0とも8.4ともいわれる大きな地震だったらしい。すり鉢上に地下を堀り、断層を見学できる施設がある。ここのメインの施設だ。地震では6m余りも隆起した断層が観察できた。観察館をあとにして、157号の終点を目指す。富有柿の畑の横を走る。十数年前にこのあたりを訪れたときは、もっと畑が広がっていたように思ったが、その時の景色は無い。しかし、娘が生まれた日に取材でこのあたりを振り回されたことを思い出す。渋滞がひどい。そして、陽射しと道路の照り返しが辛い。別の意味で酷道だ。水温計も110度を指している。たまりかねて、すり抜けていく。きょうは、岐阜市で長良川の花火大会だ。各所に交通規制の案内がされている。できれば見学していきたいところだが、またの機会にする。岐阜駅前を左折して22号の方向へ。その22号に突き当たったところが、157号の終点だ。終点を示すものを探すが、何も無い。しょうがないので、岐阜駅方向へ振り返り、ここから金沢市武蔵へつづく道を撮影。この時点で15時40分。高速使って帰ろう。2時間30分ぐらいで帰れる。東海北陸道各務原IC近くのサークルKでハンバーガーと氷結アクエリアス、アイスクリームを買い、エネルギーチャージと体のクールダウン。かなり熱中症気味の体に染み渡る。16時16分各務原ICから東海北陸道郡上経由で帰る。名神経由で帰ろうかとも思ったが、名神に乗っかる一宮JCで渋滞が発生(携帯で調査)していることと、東海北陸道はトンネルが多いので熱中症対策になると判断して山越えルートに決定。しかしそれでも疲れてきた。眠くなってきた。途中、瓢ヶ岳(フクベガタケ)PAで休憩。二輪駐車場の横にミスト送風機が置いてあった。かなり涼しい。気分転換してすぐに走り出す。郡上を超えたあたりから雨が降ってきた。夕立だ。スピード上げて雨雲地域を早めに抜け出す。雨に濡れたことと、日が沈みかけていることで、さっきまでの暑さが嘘のように涼しい。白鳥超えたところのトンネル入り口に「出口雨走行注意」と電光掲示されている。再び夕立にあう。飛騨清見を過ぎ長いトンネルが続く区間に入った。再び眠気がやってきた。飛騨河合PAで休憩。ベンチに横たわり仮眠。結局18時55分徳光PAのスマートから高速を降りる。通行料金は休日特別割引の1000円。それにしても、CBR1100XXは尻が痛い。