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2月5日にブログで金の買いタイミングきていることを書いた。
その日の金1gの価格は2,769円だったが、その後順調に値上がりし、本日3,127円になっている。358円、13%の値上がりとなっている。 日々の価格変動については的確なことをいうことはできないが、大きなトレンドはつかむつかむことができる。今日はそのトレンドについての話題を二つ。 一つはFRBが3月18日ついに米国債の直接購入を表明した。いよいよアメリカは米ドルを輪転機で印刷しばら撒きはじめた。これは第二次世界大戦中以来のことだ。 バーナンキが米ドルを輪転機で印刷し始めると、日銀もどうしてもお札を刷らざるを得ない。なぜならもしアメリカが一方的に米ドルを刷るなら、一方的な円高ドル安になってしまい、貿易立国の日本は崩壊してしまうからだ。 日銀は日本経済を人質にとられており、アメリカに合わせて日本円を印刷するしかない。このことは日本だけでなく世界各国に共通した問題であり誰もが自分一人だけ自国通貨高でバカを見たくない。 各国は一斉に自国通貨切り下げ競争に入る可能性が高い。 これは先に抜け駆けた者が勝つ。他国よりも若干早めに切り下げはじめた者が自国通貨安の恩恵を受けることができる。スイスはすでに抜け駆けた。 今後も通貨安、金高の大きな流れは変わらないとみる。 もうひとつの話題もスイスがらみのものだ。 最新の世界金需給データ(2008年10月~12月期)動向を見ていただきたい。 対前年比地域別金需要 インド 147トン + 84% 中国 103 + 22% 中東 71 + 1% 米国 100 - 7% 欧州 113 +1170% アメリカのみ資産売却に追われ対前年比マイナスとなった。また原油が暴落した中東もわずかな伸びとなった。 インド中国の需要はしっかり伸びている。ここではヨーロッパの突出ぶりが目立つ。 なぜか。 実はスイスの「銀行守秘義務制度」が崩壊し始めている。 顧客情報の保護は日本を含む世界中の銀行の義務だが、脱税や犯罪に絡むお金は例外である。しかし、スイスでは国が法律で開示を禁じているため、外国当局の要求であっても情報提供を拒否してきた。 ところが金融危機で税収の落ち込む米国は、「脱税の温床になっている」として捜査に協力しなければ、刑事訴追してスイスの銀行をアメリカから完全撤退させると圧力をかけてきた。 スイスの銀行も金融危機で業績が大幅に悪化しており、アメリカからの撤退に耐えられず圧力に屈した形だ。 スイスの銀行の「銀行守秘義務制度」は300年も前のマリー・アントワネット時代から続いてきた。ルイ16世や、ナチスドイツ、フィリピンのマルコス大統領も秘密資金を預けてきた。 そういう膨大なお金がスイスの銀行からいよいよ流出し始めた。それらは本来秘密資金であり、通常の銀行に預けてたくない資金なのだろう。 そういうヨーロッパの秘密資金がスイスの銀行から逃げ出して金の購入に向かっているとみている。 「銀行守秘義務制度」の見直しはスイスのみならず、リヒテンシュタインやアンドラ、 ルクセンブルグなども相次いで見直しを表明しており、今後もこの流れは続きそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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