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February 17, 2007
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カテゴリ:教育

「授業」に関してあれやこれや考えてみると、「授業」というのは実に色々なもので構成されている。

「教える」が授業の大部分と考えている若い先生は多いのであるが、実は「教える」部分以外のものがとても多い。特にその中でも一番多いのは「指示する」であると思う。

授業中には数多くの指示が出る。「テキストの56ページを開けなさい」「その『副詞』というところにマーカーを入れなさい。」「ノートを見開きで使用します。何も書いていない見開き2ページのところを出しなさい」「この問題間違えた人、手を上げなさい」といった「指示」が限りなく出ているのである。

「授業についていけない」という言葉を生徒が発することがあるが、「教えられる」内容についていけないのではなく、授業中の数々の指示についていっていないことも非常に多い。小5くらいの生徒では「指示」を受け取る能力に相当の差がある。正直、小学生で勉強が出来なくなる子は「指示」についていけない子なのである。

中学生になっても「指示」を聞けない子は少なくない。ワンテンポ遅れて周りをキョロキョロ見ている子は大抵指示が聞けていない子だ。難しい内容を分かりやすく教える技術も大切であるが、教室の生徒全員を伸ばすというのであれば、「指示」を確実に伝達する技術を磨くべきだ。

「指示」の原則は、複数の指示を一度に出さないことだ。つまり「一つの行動」しか一回の「指示」で出してはならない。

「ノート見開き2ページ開けて、左上に日付を書きなさい」はダメだ。指示が二つ出てしまっている。教室の中には混乱する子が出てくる。

「ノート見開き2ページ開けなさい。できたら『できました』って言いなさい。(少し待つ)はい、そしたらノートの左上に日付を書きなさい。」というように指示をテンポよく、区切って一つずつに分けなければならない。

しかしながら、それでも上記の指示ではまだ甘いのである。鍛えられた生徒ならこれでOKだが、小学生の、しかも慣れていないクラスでは、これだと混乱する子が出てくる。

どこで混乱するかというと、「ノートの左上に」という部分で混乱する子がいるのである。大人なら当たり前に、見開きの左のページの左上に日付を書くのであるが、生徒の中には、右のページか左のページかで悩む子が出てくる。(もちろん小学生の場合)

もう一つ混乱のポイントがある。「日付を書きなさい」という部分だ。この指示では「日付」を書けない子が出てくるのである。「今日の日付」が分かっていないからだ。

そういう子が隣の子に「今日何日?」なんて聞きだすと教室の空気が緩む。だから「今日の日付、『2月17日』と書きなさい。」と言わなければならないだろう。

いいかげんな指示を出しておいて、それで教室が混乱するとイライラして生徒を叱っている先生を見ることがあるが、それは先生の方の修行不足の問題である。

よい指示を授業中に出していると、生徒は安心し、集中して授業を聞くことができる。先生がそういうことに気を配り続けていると、勘が研ぎ澄まされ、「教え方」もよくなり、シンプルでよい説明ができるようになる。ギャグや雑談なしでも、あの先生の授業は楽しいと言って貰えるようになる。

中には「こんなに易しくしてしまったら、生徒の聴く力が育たない」という考え方の先生もおられる。「わざと不親切にする鍛え方」が存在するのは、私にも理解できるし、そういうことを私も実はよくやっている。

しかし「わざと不親切にする鍛え方」を主張する先生が、その気になればこのような細やかな「指示」の出し方もできるというのであれば、立派だと思うが、「できない」のであれば、そんな先生を私は指示しない支持しない。ただの修行をサボっためんどくさがりの先生だと思うからだ。

 






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Last updated  February 17, 2007 12:36:50 PM
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