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オキナワマルバネクワガタの幼虫を求めて、沖縄のやんばるの森へやってきた、裕三とぼく。思うように成果があがらず、米軍演習林にまで足を踏み入れた二人を待っていたのは、季節はずれの1月の台風だった…
パニック小説の導入のようになってしまいましたが、ミステリーです。 “迫真の大自然アドベンチャー” と本の裏表紙にありますが、それは大げさでしょう(笑) 職を失ったばかりのぼく・松崎秀一は、新ビジネスの第一歩として、 趣味と実益を兼ねた昆虫採集に乗り出した。 嵐の迫る密林の中、二人は米兵?に見つかって追いかけられる!! さらに地元のハンターをやってきて、事態は混沌としていく。 そんななか、森に宝が隠されているとの情報が… うーん、まず主人公がよくわからん。 何を知っていて、何を知らないのか。基準が曖昧では? たまに妄想モードに入っていくのだが、それもイマイチ。 句読点をなくしたり、字を大きくしてみたり、執拗に繰り返したりと いろいろとやっているのだが、どうも冷めた眼で読んでしまう。 筒井康隆のような切れ味はないし、取って付けたようで空回りしてる。 話自体にもあまりのめりこんではいけなかった。 だが、そのなかで【暗号】と【地図】はなかなか楽しかった。 よく考えれば解ける!というこれくらいのレベルが丁度良いかも。 もっと徹底的に謎解きをメインにした話を読んでみたいと思った。 今月に入って読んだこれまでの4冊がかなり充実していたので、物足りなさを感じてしまった。『密林』にとってみては不運だった(笑) 今回一番驚いたのが・・・表紙カバーの折り返しの部分の作者の写真! じつは~、名前から受ける勝手なイメージで鳥飼さんは女性だと思っていたのだ(笑) いきなりゴツイ男がいるではないか! 読んで見れば確かに男性っぽい。【昆虫】はやはり男のロマンか(笑) 『密林』 鳥飼否宇 角川文庫 (平成15年10月初版) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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