昨日の続きです
4.「船弁慶」 (能と長唄による)
幕が開くと、舞台中央上部に「静御前(しずかごぜん)」の衣装が掲げられてるのが見えた。
そして、静御前の別れの舞の調べが流れ、源義経と弁慶一行が船に乗ることになり、
ここで、静の衣装が消え、船頭役の萬斎さんが登場。
いつも船弁慶につき物の、船の骨組みはなく、手にサオだけを持って出て来られました。
衣装は、太郎冠者の衣装。背中に、船のイカリが描かれてる肩衣でした♪
船を漕ぎ出でた当初は波も穏やかでしたが、途中で空がにわかに掻き曇り、
大波に船が揺れます。
その時に「波よ!波よ!波よ~!」と、体を揺らしながらサオで激しく船を漕ぐ
仕草をされるんですが。。
その激しさたるや、凄い気合が入ってました。
萬斎さんの髪が「ふっさり」どころか、「バッサ!バッサ!」と揺れる揺れる。
この時の萬斎さんは良く見えました♪☆(≧∀≦)☆
そして、いよいよ平知盛さんの亡霊の登場なんですが!
花道の下からせり上がって来ました! 一瞬、会場から「おぉ~」という感嘆の声が!
そして、拍手が~~。そうそう、萬斎さんが登場された時も拍手が起こってね。
能では、そんな時に拍手しないので、私はしませんでしたが、特別演出の「三響會」では
それもアリかもしれません。
知盛さんを演じてるのは、片山清司さん。私のお気に入りのシテ方さんです♪
その知盛さんの亡霊が~~。狭い花道をドーーと走ったりする。
面付けて、目付け柱もなく。。多分、照明の明かりを頼りになさってると思うのだけど、
その揺ぎ無い確固たる演技に思わず心で拍手を送ってました。
そうこうしている内に舞台にいらした萬斎さんが静かに退場される。。
知盛の亡霊も見たいし、萬斎さんが去るところも見たいし!
その時、私の頭は左右に激しく揺れておりました。きっと、後ろの人は不思議に思ったと
思います(笑)
萬斎さんが去ってしまったので、知盛さんに視線は集中~~。
舞台中央で、素晴らしい演技を披露してくださいました。
長唄、地謡、三味線、囃子。。BGMはこの上なく最高です。
普段は有り得ない、コラボレーション。
弁慶の祈祷に破れ、波の合間に知盛の霊が消えていく直前、狭い花道で烏跳び&着地!
すげーー! ええもん、見た! そして、花道の奥へ退場されました~。
過去に素人さんの船弁慶を見た時も感動しましたが、今回は本当に感動~した。
出来れば、ワキ方も揃った「船弁慶」をもう一度、見たいです。
萬斎さんの船頭さんもホントに気合いが入っていて、良かったです。
出来れば、花道から去って欲しかったね、と後で るるり、さんと話しておりました。
5.「石橋」 (能と歌舞伎による)
幕が上がると、竹林に満月のバックが登場~~。
凄く遠近感があって、妖しげな雰囲気も出てました。
「石橋の向こうは文殊菩薩が住む浄土。文殊菩薩の霊獣:獅子が現れて戯れ遊び、
獅子の座へ収まる」
というのが、石橋の大まかな内容です。
囃子方が演奏し、地謡が謡う。そして、お三味線と長唄。
すると、舞台の両袖から能の獅子(白頭)と、歌舞伎の獅子(赤頭)が登場~~。
拍手~~。(笑)
歌舞伎の獅子は身を屈め両手で頭を覆ったスタイルでバックして一旦、
舞台の袖に引き上げるんですよね。(前にテレビで見た事ある!)
それに対して、拍手喝采!(多分、歌舞伎ファンが多いんだろうな)
そして、再び登場して、獅子二頭が戯れます。
歌舞伎の獅子は。。みなさん、ご存知ですよね。髪を振り乱します。グルグルグルグルと何回も!
それが、魅力なんですよね。会場からは言うまでもなく拍手の嵐。
一方、能の獅子は、歌舞伎に比べたら地味?
いえいえ!そんなことない! 動きは激しくない(いや、能の中でも激しい方だよね)
ように見えるけど、ひとつひとつの動きがキリッと決まっていて、私は能の獅子が好き!
獅子がそれぞれの台座に収まり、幕が降りて舞台は終了しました。
拍手喝采、雨あられ。。
そしたら、幕が開いて、演者が舞台上でお辞儀をして下さり、幕が降りて完全に終了しました。
っちうか、シテ方さんや地謡さん、囃子方さんのお辞儀を見るなんて、今後ないかも~。
萬斎さんは石橋には登場されてないので、そこにはいらっしゃらないけど、
どうせならフルキャストのお辞儀が見たかったな。。
テレビで見た事のある「三響會」が関西地方でも上演されるなんて、幸せでした。
それも、私が見に行ける場所&時間帯で!
こんなチャンスは滅多とないです。たとえ、チケット代がお高くても~~。
頑張って工面するのですわ。
それに、嬉しい事に来年も同じ時期に南座で開催されるとの事!
引き続き、萬斎さんにもご出演していただきたいものです。
萬斎さんが出なくても、見に行くかも!
27日と28日。二日間に渡って上演された「三響會」
萬斎さんも祇園で遊んだのかな~ 舞妓haaaaanってか?(笑)