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2009/08/09
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このような時間であるにも関わらず、外で蝉が鳴いている。
弱々しいアブラゼミの声。

昼間は大きな声で元気良く鳴いていたが、今は消え入るような儚げな声だ。
外は雨なのに、その声はおさまらない。

もう目も見えないのだろうか。。
滴り落ちる雨の滴や、陽がとっくの前に隠れた事も感じないほど、感覚も鈍っているのだろうか。。

時折、激しい豪雨になり、その弱々しい声は妨げられるけれど、雨足が緩めばまた彼の声が聴こえてくる。

恋の相手を求めても、ここでは条件が厳しい。
ましてや、こんな夜半では確率は無に等しい。

望むらくは、明朝までその細くて壊れそうな命を保っていて欲しい。
切なく哀しげな、夜半(よは)の蝉声。 耳について消えそうにない。






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最終更新日  2009/08/09 10:11:04 PM
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