ショッキング・ピンク 渡辺 直美
とりあえず、この「ショッキング・ピンク」でカラー・シリーズはいったんお休みらしいです……。 女性セブンのカラー・シリーズは毎回毎回、ドキドキしながら読んでいたんですが、この「ショッキング・ピンク」は今まで以上にドッキドキで毎週木曜日が待ち遠しくて待ち遠しくて、たまりませんでした!! 物語は、アメリカの地方都市、シッスル・ダウンが舞台です。 モデル・ハウスとして展示されているある家で、女性の首吊り死体が見つかった。駆けつけた刑事、ニック・ラフェルは呟く。「同じだ……15年前と同じだ……」 15年前……まだ15歳だった、アンディ・レーヴン・ジェリー。それぞれに、家族によるトラウマを抱えていた3人は、まぎれもなく「家族」 だった。 そんな少女たちが好奇心で覗いてみた、ミスターXとミセスXの倒錯した性の世界。男が女を支配し、命の危険さえ覚えるゲーム。 犯罪の危険を孕んだ世界を覗き見た事に不安を覚えるアンディ。父が母を殺した記憶を重ねるレーヴン。倒錯した性のゲームに欲望を抑えきれないジェリー。 それぞれの少女たちの思いをよそに、事件は思いがけない結末を迎える! そして15年後……。少女たちは成長し、それぞれの人生を送っていた。だが、「家族の絆」は壊れていない。 平凡な日常。流れていく日々。だが、15年前の事件の容疑者、ミスターXこと、デビット・サドラーが彼女たちに近づいてきた時、その平凡は破られてしまった! この「ショッキング・ピンク」はカラー・シリーズがちょっとだけお休みしてた後の連載だったので、めちゃくちゃ期待してました。 そして、期待を裏切らないおもしろさでした!! 壊れていくレーヴンと、ラフェル刑事に惹かれていくアンディとの対比がめちゃくちゃよかったです♪ でも、私にはレーヴンの「家族」に対する執着がイマイチ理解できません。家族はいつかバラバラになる=それぞれの人生を歩むものでしょう? それでも、やはり何かあったら帰るトコロ……心のより所……それが「家族」とゆう存在である、と私は思います。「私より、その男を取るの?」 レーヴンの言葉は重いです。 ショッキング・ピンクってこんな色らしい。