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小学校は日光、中学の修学旅行は京都・奈良の定番コース。
高校はさぞかし遠方へ行けるだろうと思ったら、京都・大阪・神戸の三都物語。 当時の千葉県の公立学校は修学旅行で飛行機を使うことが禁じられていて、電車で行けるところに限定されていたのである。 弟が高校の時にはこれが解禁されて沖縄へ行った。実にうらやましい。 高校の修学旅行は班別の自由行動で一日目京都、二日目京都から大阪・神戸を経て夜までに神戸に集合するまで自由行動。という内容だった。 ところが、修学旅行直前に学年全員が体育館に集めれ、突然説明会が始まったのだ。 先生『え~修学旅行は班別の自由行動ですが、大阪には行ってはいけないところがあります。』 え゛?どこだろ?ザワつく体育館。 『それは通天閣周辺です!』 「なんで行っちゃダメなんですか?」生徒からさっそく質問があった。当然の反応である。 すると、大阪出身という別の先生が現れ、 『通天閣周辺は非常に危険な地域で、昼間でも絡まれたりします。絶対に行っちゃダメです。』と力説し始めたのだ。大阪出身の人が言うんだから間違いないのだろう。 修学旅行も当日となり、一日目。京都のホテルに到着。なんか見覚えがある。 「あ!ここ中学のときの修学旅行と同じホテルだ!!」良く見ると添乗員も同じ人である。 ほんの二年前に泊まった宿にまた修学旅行で泊まるとは・・・ わたしは中学は地元の市立中学、高校も市立高校だったので旅行業者が同じなのである。 ゆえに宿もいっしょなのだ。 それだけならまだしも、晩御飯のときにもデジャブのように同じ光景を見てしまった。 銀色のフタが乗せられた晩御飯。わたしはフタを開ける前に中身を予知した。 「これね、エビフライとスパゲティと○○が入っているよ。」 「またまた~フタが乗ってるのにわかるわけないじゃん。」と同級生。 「いいから開けてみ。」 「うわーすげーホントだ!お前透視できるのか?」と実に盛り上がったのだった。 透視も何も2年前にまったく同じご飯を食べているんだから楽勝も楽勝である。 修学旅行二日目。 通天閣周辺に行っちゃダメと言われると行ってみたくなるのが人情である。 班員に「行ってみよう」と説得を試みたのだが、「絡まれるのはイヤ」と猛反対に遭い、結局行くことはできなかった。 それから5年後。 大学の実習で大阪に寄港した。半年の帆船の実習だったが、壮大な修学旅行みたいなものである。 ふと、そのときに「通天閣周辺」を思い出したのだ。 あのときは行けなかったけど、大人になった今なら行ける。今なら絡まれてもたぶんだいじょうぶだろう。 地下鉄に乗り通天閣のそばの駅に到着。 階段を上がると・・・ ・無数のホームレスがそこらじゅう道端にペタペタ座っている。 ・道端で「青空カラオケ」なる露天カラオケの商売をしている人がいて歌っている人がいる。 ・将棋、囲碁の店がいっぱいあって平日の昼間なのに将棋やってる人が半端じゃなくいる。 ・くしカツその他無数の飲食店があって昼間からみんな酒を飲んでいる。 なんじゃここは!こんな光景今まで見たことがない。ここは日本なのか! ものすごいカルチャーショックを受けた瞬間だった。 東京では上野や浅草でもこんなところはないだろう。 結局、絡まれることはなかったが、高校のときの先生は、こんな光景は高校生にはあまりにショックが大きすぎるので見せたくなかったのだろうか。 でも、行ってみてホント良かった。 日本にはまだまだ知らないいろんなところがあるんだなぁ。と思った瞬間であった。 という話を最近、関西の人にしたら、ホームレスも青空カラオケもほとんど排除されたらしい。 もうあの光景はまぼろしなのか・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.09.14 20:35:27
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