カテゴリ:日記
あらしのよるに きむらゆういち/著(ISBN:4-09-387619-3) 『あらしのよるに』の本は幾つも出ていますが、これはハードカバータイプの物です。この一冊で『あらしのよるに』が完結するようになっています。税込み1,470円で絵本を揃えるよりもお買い得です。 中を見れば分かりますが、挿し絵は有りません。小説に慣れた私は読みやすかったですが……。 内容は多分、今までの絵本を改稿して載せているのだと思います。嵐の夜から二人の最後までが書かれているので、かなり分厚いです。映画と同じストーリーだと思いますが、小説なのでキャラの内面を良く書いています。 個人的には、クライマックスが数ページで終わっているのが残念かなと。急展開と言ってしまえばそれだけですが、少し物足りなかったです。その後日談も収録されているので、話の長さとしてはなかなかですが。 映画を見ている方も知らない発見があると思います。例えば、メイとギロの繋がりも映画では明らかにされていないんじゃないかな……多分。映画を見ていないので確かな事を言えませんが、カットされているのではないかなと。 以下ネタばれ反転 なんかこう、しっとりと切ないんですよね。二人の目的地が後少しという所で別離を迎えてしまう。再開してもガブは記憶喪失でメイを食べようとする。漸く本当の意味で再開しても、二人の命は残り僅かで……。 でも、これで良かったんだと思います。最期には二人でいられたんですから。 しかし私はこの完結版の本で良かった。絵本の当時最新刊ではガブが生死不明の所で終了しているので、気になって仕方がありません。映画はどこで終わっているんでしょうね。気になりますので、知っている方情報プリーズ。 それにしても、メイってオス・メスどっちなんでしょう? 映画では男性の方が声優をしているんですけど、この本だと「~なの」という台詞が結構あるのでどちらかわからなくなります。 ガブはオス決定ですね。あの性格で逆は無いでしょう。一人称がオイラですし。 あーでも、私の思っていたメイ像が壊れていく(笑)。こんなにお茶目な奴だったか……? まさかガブで「本邦初公開」とかやるとは思いませんでした。それ以外でも「戻りませんよーだ」とか色々とありますよね。 なので私はメイが好きかなぁ……。ガブもオオカミたち相手に一人で戦って、格好良いんですけど。メイの方が食べられる者なのに堂々としているというか、食欲を抑えているガブよりも余裕なのが凄いなぁと。 本当に、『偶然』が重なって生まれた友情なのにね。人間なんかよりも強いなぁ……。 反転終了 映画版も見てみたいんですけど……流石に勇気がありません。DVD化されたら値段を見ながら考えてみます。 とにかく、読んで損は無いと思いますよ。えぇ。絵本は買い辛いと思って『あらしのよるに』を見送っていたみなさん、この本なら堂々と買えますよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005/12/31 08:33:18 PM
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