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染屋の独り言

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2008年08月22日
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カテゴリ:染屋の独り言
今日、久しぶりに金彩の下職さんに行って来ました。
そこで見たもの。
豪華な振袖です。

インクジェットと中国製の振袖が席巻しているのはご存知だと思います。
そのインクジェットの振袖を目の前ににして見て来ました。

プリンターの吹き付けですから、一昔前の機械や安価な機械はドット感が消えていません。
ところが目の前にあった振袖はまるで型友禅か腕の良い職人さんで染められた手描き友禅の様に見えます。
柄はモダンないかにも新進作家風でも、洋花をアレンジした今風でもありません。
京友禅の老舗が手掛けた様な古典的な文様。
小売価格が二百を越えそうな柄行きです。

これがインクジェットで出来るのかとショックを受けました。
さすが三千万円の機械。
この友禅文様に金彩加工を施すのですから、売れないはずはありません。
金彩加工した振袖は見事の一言でした。
この振袖は振袖専門のチェーン店「京都きもの○○」で販売されているそうです。

インクジェットそのものは今までに無い染め方をする事が出来ます。
その意味では新しい技法と言えたのです。
しかし、端から端までインクジェットだけで染め上がるのはプリントそのもの。
伝統産業とは相容れない物であるのは自明であります。
インクジェットを下加工や一部に使うには、今まで出来なかった染めの領域を広げるという意味では新しい技として受け入れるべき物だと思います。

しかし、着物はプリントではありません。
機械を通過すれば出来上がりという物に「京友禅」の証紙を貼らないで頂きたい。
たとえ金彩を足した物でも。

この振袖専門のチェーン店は呉服業界が死に体の状態にあるにもかかわらず、二十億の利益を上げたとか。
振袖は毎年成人になる人が顧客になる呉服業界の最も稼げる市場。
眼の付けどころが確かではあります。
しかし、伝統とは相反するこの現実をどう思われますか?
ねたみとして一蹴すべきでしょうか?





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最終更新日  2008年08月22日 23時10分46秒
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