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子供の頃は、海で泳ぐのが好きだった。 瀬戸内の海は穏やかで、どこまでもどこまでも泳いで行けるような気がする。 泳ぎ疲れたら、ふわ~っと体を浮かべたりして。 とある島で泳いでいた私は、となりの小さな無人島に行きたくなった。 行ってみようかな。 そんな気持ちで、沖へ沖へと泳ぎ始めた。 のんびりのんびり泳いでいるのだけれど、だんだん近づいてくる無人島。 あと半分くらいかなぁ~と思っていた時。 私を呼ぶ声がした。 振り返ると、小さな小さな・・・人が遠くから私を呼んでいる。 誰だかわからないくらい小さいけれど、きっとお母さんだ。 「戻っておいで~」 あと半分なんだけどな。と、思いつつ引き返した。 海はね。 穏やかだけど、海流というのがあってね。 どんどん流されて行くんよ。 浮き輪も持たずにあんな沖に行ったら危ないよ。 そんな事を母は言った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年05月11日 00時50分55秒
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