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南の島物語

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2012.11.08
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カテゴリ:釣りのエッセイ
私が島に来て22年。

ジギングと云う釣りを本格的に始めたのもその頃からだ。

この釣りは、まだハッキリとした形が出来ていなかった訳で、
PEラインでのジギングが確立されるのは、その数年後である。

100mレンジでのジギング、200gのメタルジグ、それすら
異常な世界と言われたこともあった。

当時、PEラインを使うようになり120mレンジを、
自作の280gのメタルジグで探るようになり、
初めて30キロ超のカンパチを釣った。

当時は、奄美大島などでも遣られていたディープジギングであり、
私は決して先駆者ではないが、それでも八丈島での試行錯誤が、
当時のジギングを変える一端になったと自負している。

その後のジギング変遷も激しいものがある。

対象魚によって、多くのテクニックが開発され、
その指導的なアングラーによって、フック、メタルジグ、
タックル、ライン、ノット、其々が様々に進化して行ったろうか。

いつの間にか、このジギングではロートルになってしまった感もあり
あまりの進化に、戸惑いを感じることもあった。

しかし、最近は、そう云った時流を否定するでもなく、
自分なりには消化しているだろうか。


私の中では、ディープジギングにはこだわりがある。

それは、重いメタルジグを使ったヘビーなジギングを誰よりもやってきた自負もあるからだ。

それは、特に八丈島という黒潮本流に近い島で、自分にだけが感じるのかも知れない。


例えば、数年前にサイパンで300m~500mのジギングをやってみた。

PE2号をマーフィックスのワイドスプールに800m巻いたタックル。

600gのメタルジグを使った。

ボトムをしっかり取ることが出来て、大型ではないが10キロサイズのカンパチや、ハマダイ、見たこともない深海魚などを釣った。


しかし、サイパンでの釣りを、そのままで八丈島に置き換え、
ディープジギングに挑んだところが、それはあまりにも違うことに気づいた。


まず、600gでは200mでさえ底立ちが取れず、
300m以深でのボトムコンタクトは希だ。

そして、PE2号ではラインのマーカーなどにイタズラする魚が多いのと、
そんなラインが傷ついたところに大型魚が食いついて来るので、
あまりにもラインブレークが多いということだ。

そんな苦難から、300m以深のジギングではPE4号、
メタルジグは600g~1200グラムが必要という結論になった。


ただ、この釣りをマニアックな釣りで終わらせたくない気持ちから、
様々なことを試してみるが、やはり一般的な見方では、尋常ではない釣りなのだろう。


そしてこの釣りは、簡単に体幹を鍛えることだけで出来る訳でもない。


私は、体育会系を自認し、若い頃からスポーツマンとして体を鍛えてきた。

アングラーとしては、誰よりもスポーツ学的観点からトレーニングを重ねてきたつもりだ。


そして、60代後半になり自己管理の甘さから多少のメタボになってはいるが、
それでも多少の体力の衰えを隠し、それは年の功として、
22年のキャリアも加えディープジギングに挑戦しているのだ。


こんなディープジギングを、私の、今後の命題として挑む場合、
やはり、メーカーさんの協力なしには出来ないだろう。


しかし、私がやりたい釣りだからといって、
売れもしない1キロのメタルジグを作ることは難しい。

PE4号を1000メートルを巻くリールは、もちろん簡単には作れない。

回収時は電動を、と言ってジギング用の電動リールなどは気の遠くなる話だろう。


この釣りの可能性は大きい。

元々は、北海道などのタラやメヌケ、関東のキンメやアコウダイ、
身近なところにも対象魚は多い。

そして、近年は沖縄や遠州灘でも取り組んでいるアングラーもいる。

もともと魚は多いのだから、八丈島のような潮流の早いフィールドでも
可能性は大きいはずだ。



まあ、あまり能書きになる話はこの辺にして、
いずれにしでも、ディープジギングはマニアの釣りとしてではなく、
もっともっと遣り込んで、一般的や取り組みやすい釣りにしたい。

pa1

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medai


何れも、300~400mで釣った魚。

八丈島は、このレンジでも小型魚ではない。あくまでも対象はこのサイズだ。



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最終更新日  2012.11.09 05:54:23
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