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テーマ:癌(3537)
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母が入院して11日。
個室に移って5日目。 さすがに大部屋だと周りの人にも気を遣うのが可哀想に思い個室に移らせた。 モルヒネを打つようになって痛みの方はおさまっているが、だるさはどうしてもぬけないようだ。 いつ行っても食欲はなく食事は手つかずの状態。 腹水は思ったより抜けなかった。 もう水分制限はなくなった。 何でも食べたいモノをたべていいらしい。 「みかんの缶詰がたべたいっ! ビスケットがたべたい! おかきがたべたい!」 いいのか悪いのか・・・ もう余命宣告の2カ月が経つ。 先日は病室にいると 「あそこにべっ甲が・・・ あ、グリンピースが・・・」 歩いているとでも?!(≧∇≦) あ~、これが幻覚なんだな?! 姉が顔を出したときにはものすごい驚いていた。 「今朝、ものすっごい元気だったんだよ! でね、あそこの病院は○○(某宗教団体)の傘下で今に高いお布施を払わなければならないって! だから早く退院しないと!!って言うんだよ・・・ 真面目な顔して言うから驚いちゃったよ。」 ほう・・・ そういう時って身体が元気なんだよね?! その後、私が顔を出したときにはだるい顔をしてぐったりしていた。 朝は比較的元気なようだ。 そして今日のお昼に母の病室に顔をだした。 父はディサービスに行っていた。 あら?!なんかぐったりしていない・・・?! 顔つきが少し恐いような・・・ 見ると母はいつもの寝間着と違う格好をしていた。 「どうしたの?その服?」 急に小声になった。 「昨日、警察にひっぱられて縛られたんだよ! ほら、ここに青あざが!」 え?!点滴の針のあとじゃないの?! 「それよりhossyのバカはどこに行っているんだ!!」 「え?!私だけど?!」 またぼけちゃってるな?! 前にもあったからね。もう驚かないけど・・・ 私の顔をジーッと見て言った。 「おまえがhossy?おまえは違うだろう・・・」 え?! じゃ、私は誰だよ! 「なんで警察にひっぱられちゃったの?」 ちょっと話しにのってみる。 「それはお前が新聞に載ったからじゃないの!どうするんだよ!」 あ、私を娘だと認めたのか?! もう、わけわからん。 「お前、もう離婚だろ! お前のだんなは1回も顔を出さないし!」 確かに夫は忙しくて顔をだしていない。 それはあっている。 夫にきて欲しいのか?! 「あと6年しか生きられない・・・・」 「え?!」 「そしたら・・81か・・・」 「けっこうなお歳だね!」 「今日から面会が出来ないって先生が言ってたよ。 家族と話しをしないとって・・・」 まじ?! いや、また幻覚か妄想?! でも家族に話しってのはあるかもしれない。 うーん・・・ この謎だらけの会話。 看護師さん達にも言っているのだろうか・・・ もしかして本当に暴れちゃって看護師さんに縛られちゃってるのか? ってことで確かめてみた。 まず、母の寝間着は・・・ なんでも裸になっていたそうで、脱げない服に交換したらしい。 何で脱いじゃうのよ!! おかげで高い介護服を買わなくてはいかんじゃないか~ 暴れてはいないらしい。 でもあと6年しか生きられないって話しはひとりの看護師さんが聞いたと言っていた。 面会謝絶はないらしい。 やっぱな・・・ でも一時退院の話しは先生がしたらしい。 今が元気なので帰るなら今がその時らしい・・・・ こ、こまった・・・・ 父が今までのように食事もひとりでとれず、トイレにもいけなくなった。 そこにきて、あの認知所のひどい母がくると・・・ とてもじゃないが私ひとりでは無理だ。 事情を話すと看護さん達も驚いていた。 「お二人とも癌なんですか? それでお父さんは家にいらっしゃるの?」 「はあ・・・」 「最後まで家で看るつもりなの?」 「ええ・・まあ・・・」 「それじゃ、退院の話しはちょっと無理かもねぇ・・・」 確かに母がくれば父は少しは元気になるかもしれない。 でも、もう父は前のように回復はないだろう。 母もこの入院で歩けなくなった。 ずっとベッドに寝ているとそうなっちゃうんだな・・・ 母もきっと家に来れば、 「また静かなところに行きたい!! こんなうるさいところに閉じこめて! 私を殺す気だろう?」 くり返すのはわかっている。 父は何も言わないので夜中にオムツをかえたり水を飲ませたりしなければいけない。 母は注文が多いので母の思うようにはしてあげられないだろう。 でも、母が帰りたいと願っているのなら・・・ 残り少ないと思われる命なのに、私は悩んでしまう。 本当なら退院を喜ぶべきなのかもしれないが・・・ まあ、姉と相談だな。 夫とも・・・ 認知症の上、幻覚がでるとすごいことになりそうだ。 うーん。 考えるだけでも怖い。 やっぱり私は薄情な娘だのだ。 とてもじゃないが自信がない。 父も何を考えているのかわからない。 苦しいとも痛いとも言わないから・・・ お話ができない子どもをみているようなものだ。 介護生活、10年やってる人とかを尊敬してしまう。 私はまだ2カ月だよ。 なんか・・・ 母の余命宣告がものすごい昔のように思える。 いろんなことがありすぎて。。。 おっと、父がディサービスから帰ってくる。 そろそろ待機するとするか・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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