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テーマ:ヨーロッパ旅行(4198)
カテゴリ:オランダ社会・文化・風俗
今日は所用で、日本の方をデルフトにご案内。
デルフトというと、陶器の「デルフト焼」がよく知られている。 画家Johanenes Vermeer (1632-1675)の生誕死地だ。 日本語では、フェルメールとよばれている。 「フェルメールってダレ?」 フェルメールは、ゴッホやレンブラントより、日本では知名度が低い。 が、「De melkmeid(牛乳をそそぐ女)」という絵をみれば、 ヨーロッパ美術を知らない人でも、一度はみたはずだ。 最近、「Meisje met de parel(真珠の首飾りの少女)」 という映画が公開され、日本でも、フェルメールの名を よくきくようになっているかもしれない。 フェルメールは、筆者にとって「美の師匠」。 幸いなことに、相棒も大好きな画家でもある。 小さい頃、美術を志していたけれど、結局普通に進学した。 今は、趣味で絵を描いている「日曜画家」。 相棒と一緒に、絵画のレッスンを受けたり、 地域の絵画展に出品したりしている。 子供達が家を出たあと、 ジジ・ババ一緒に楽しく退職後の人生のためもある。 フェルメールに関しては、あまり記録が残っていないので、 彼に関しては、ソラでいえるほどアタマにきざみつけている。 「オランダ語を、勉強とは奇特な方ですね」 「『蘭学事始』ですね!それは、スゴイ!」 よく日本の方から、いわれる。 「オランダ語」は、言い方は悪いが、辺境の少数民族語。 (スミマセン!日本語もそうですよね) オランダで、仕事や生活するのに、英語でほとんど事足りる。 なので、日本からくる方に 「英語より、オランダ語を勉強したほうがいいでしょうか?」 ときかれると、アイサツなどの基本的フレーズはオランダ語を 知っておいてソンはない。 でも、英語とオランダ語のどちらかときかれたら、 国際語である、英語、米語にどうしても軍パイがあがってしまう。 なのに、な~んでこんなにオランダ語を勉強しているのかというと、フェルメールのおかげ(せい?)かもしれない。 オランダにスンナリきたのも、 オランダ語を勉強することに意欲的 (最近、かなり疲れてきたけれど・・・)だったのも 彼のせいだろうな~! 子供のおかげ(せい?)でもあるけど・・・ 歴史・考古学オタクでもあるので、かならず博物館や、 名所旧跡をまわる。 こういうときも、オランダ語をやっとくと、 「勉強したかいがあった・・・」 とナミダする。 悲しいまでに、自己満足の世界。 フェルメールや、オランダの歴史・考古学などコツコツと調べたいと思っている。 趣味の歴史かな? 年をとっても、辺境の地(?)にとばされても、 飽きることはないだろう。 フェルメールに関しては、別トピで紹介したい。 歴史オタクとして、オススメの場所は、Legermuseumである。 「軍歴史博物館」。 古代から現代までのオランダの軍の歴史、戦争の歴史の資料がある。17世紀の武器庫を、博物館にした。 子供が楽しく、学べるように配慮している。 軍隊という組織は、その当時の最高の技術を集結している。 そうでなくとも、比較的、現物が残りやすい。 特に、20世紀というのは、戦争の歴史である。 この博物館では、戦車や大砲、制服、ビデオの上映を している。 第2次世界大戦時のことも、わかりやすく説明されている。 オランダで、世界大戦というと第2次世界大戦のことをさす。 オランダと日本は、400年ほど国交があったのに、 どこか、距離を感じるのは第2次世界大戦からだ。 「日本とオランダが戦争?」 聞いたことがないのもムリはない。 とても、悲しいことだけれど、歴史的事実である。 日本の歴史の教科書では、60年、70年代には 取り上げていなかった。 今の教科書はどうなんだろうか? 1942年1月に、日本軍はインドネシアを侵略。 当時インドネシアは、オランダの植民地で、オランダ軍は降伏。 そして、4万人もののオランダ人が、捕虜収容所に連行された。 長崎や北九州の炭鉱に、強制労働された人もいる。 捕虜となったオランダ人の待遇は、ひどいものであった。 「ネルと子供達にキスを。日本の捕虜収容所から」 (東京:みすず書房) がオススメ。 読んだ後は、かなり落ち込んでしまった! 日本にとっても、大戦といえば第2次世界大戦だと思う。 とらえかたに関しては、いろいろ意見が分かれるところ。 ただ、日本でも外国にいっても、非常に役に立ったのが、 「第2次大戦勃発からの歴史」。 学校でも、縄文時代より、現代からさかのぼって、 歴史をやってほしいんだけどなぁ~。 縄文時代は大好きなんだけどね。 学校でてから、役に立つのは現代から大戦勃発くらいからの歴史。 イマドキの30代、40代で歴史オタクのオランダ人達とは、 結構、戦争の話やドキュメンタリーの話をしている。 オランダのテレビ局Nederland1とかNederland2は、かなり質の高い、大戦のドキュメンタリーをよく放送している。 60代、70代のオランダ人だと、「日本人」と聞いただけで、 収容所を思い出し、ゾッとする人も多い。 旧ハウスシェアメートのAさんのお母さんもそう。 「日本人!!」と聞いただけで、ブルブルと震えだし、 当時の悲惨な体験を、ポツリ、ポツリと話し始めた。 Legermuseumで、孫達を連れてひとつひとつ説明している オランダ人のおじいさんがいた。 オランダと日本の、今日まで影を落としている戦争の話は別トピで。 子供にも、この博物館に連れて行こうと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年10月20日 07時43分22秒
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