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『おんななんてよォ~』 昼間っから酒でも呑んでんのか、と思うほど馬鹿でかい声がして、思わず首を巡らした、 昼飯時を過ぎたとあるフードコート。 『学歴ハナにかけてヨォ』 『自分しかこの仕事できない、とか自惚れやがってよォ』 『オンリーワンじゃねっつの、お前の代わりなんかゴマンといるっつの』 『給料ばっか一人前に取りやがってよォ』 『えらそーぶって、何さまだっつの』 『糞阿部(阿部首相か)が、女を奉るからよォ、女に甘い社会が悪いねんな』 二人のうちの一人は空気を読んで、殆ど聞こえないくらいの声量でぼそぼそ喋っているが、 もう一人は、『お前何があったんだ?』と襟首掴んで聞きたいくらい、 コーラを飲みながら、うだうだと大声でクダを巻く。 おそらくは、同じ職場の女子に何か言われた意趣なのであろうが、こんなとこで発散か、情けない。 それにしても台詞がド底辺過ぎる。 イライラしながら、数ヶ月ぶりに楽しみにして買った照り焼きバーガーを腹に納め(美味しくない)、 コーヒーを啜っていると、 『どこかにいい女いないかなー』と来たもんだ。 男らの3m横に居た私は、テーブルを思い切り叩いて立ち上がった。 *** 男も女も関係ない。 現代社会において、会社勤めでオンリーワンは有り得ない。 誰も彼もが取替え可能な一本の螺子に過ぎない。 螺子穴潰れて、使い物にならなくなったら取り替えられる。 残念だが、それと知っても、社会の在り方は変えられない。 だが、そこに一定の人間としての質があってこそ、社会は形成されるものだ。 そういう意味では、例え取替え可能でも、誰でも彼でも良い訳ではない。 *** ・・・貴様なんぞに尽くしたがる奇矯な女はこの世にゃ居ないよ。 ・・・エコエコアザラク。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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