或る日の“ことのは”２

鶴林寺は、

2002年に仏画の盗難に遭っています。

高麗仏画の『阿弥陀三尊像』を。

韓国の窃盗団の手によって。

そして実行犯は捕まってます。

なのに返して貰えない。

そろそろ、犯人どもはおつとめを終えてシャバに出るだろうってのに、

あの国は返すつもりがない。

日本が『壬辰倭乱（文禄の役）当時に略奪したもの』だから（韓国のもの）。

と言うのが、あちらの主張です。

・・・時代が、全く違う。

元々韓国にあったもの、それは確かな事です。

それを、気の遠くなるほどの昔（文禄の役以前）、韓国の僧侶が来日する際、日本に持ち込んだ。

それを、日本が強奪したものだ、とは、どういう言い訳でしょう。　



（同時に韓国人に盗まれた鎌倉時代の聖徳太子絵伝は、酷く損傷して戻ってきました。

修復に5年、5000万の修繕費がかかっています。）



勿論、不心得ものはお隣の国にばかりいる訳ではない、

鶴林寺は、これまでも何度となく国内で盗難被害に遭っている。

しかし、盗んでおいて、被害者面をするという、隣の国の訳の分からなさが、

無性に私をイライラさせるのです。




伝えによると、高麗の僧、恵便（えべん）が、聖徳太子に仏教を伝授した。

確かなら、かの地は日本仏教文化の先駆けな訳で。

かの国が、何でもかんでも「起源」に拘り、主張するからと言って、それを否定する理由はない。

・・・どころか、事実なら、リスペクトしたっていいくらいだ。

・・・だけど、

高麗の僧侶（恵便であるという確証はない）が持ち込んだ高麗仏画を、日本から不当に奪って持ち帰り、

勝手に己が物とする卑しさは、どういうことでしょう。



2004年に在日韓国人の芸術家が、鶴林寺の寺宝を返してもらえるよう、協力して欲しい、と、

ソウル中央地検刑事４部に訴えに行っています。

2011年には、外務省から盗難文化財の再調査依頼が、かの国に行っています。


ユネスコには、

「不法に搬出された文化財は元の所有国に戻すべき」との、憲章があります。

それでも、戻らない。　・・・戻さない。

（現在、現物は行方不明と言われています。　とある寺に寄贈された事実はあるのに。

・・・窃盗犯は処罰対象にされたのに）








歴史というのは複雑な上、かなり身勝手な主張が罷り通っています。

だから、検証は重要だし、二国間なら、一方の主張を無下にするのは間違っているとも思います。

だが、正当な理由で所持しているものを「返せ」と言うのでは、

論理も何もあったものではない。



特に、韓国人による「返還」名目の日本文化財の窃盗は、後を絶たず、

・・・どころか、堂々と、返還要請まで来る始末。



人の国のものを奪って国宝とする（壱岐の寺から盗まれたもの）、

本当に悲しい所業だと思いますが・・・。