テーマ:徒然日記(23463)
カテゴリ:感動したTV番組や本
太宰治の名作 『走れメロス』 。
中学生の国語の教科書によく掲載される物語です。 私は中学生のときに教科書でこれを読んで、面白味も感動も まったく感じませんでした。 でも先日、とあることでこれを再び読んでみたときに、別の 意味で面白いと思えました。 そう、大人になっていろいろあってすっかり性格がヒネた今 読むと、ツッコミどころ満載の物語だったのです。 概要とツッコミは、こんな感じです。 妹の結婚式のために服やらご馳走を買いに、10里離れた シラクスの市にやって来た、正義感の強いアツイ男・メロス。 でも町に活気がなく、妙にひっそりとしているのが気になり、 そこで通りがかった2人の人に尋ねるのですが・・・。 最初に尋ねた若い衆が答えなくて、次に出会った老人には、 自分の問いかけに答えないのに苛立って、強い口調で老人の 体を揺さぶって答えさせるのです。 えっ!? 見ず知らずの人にものを尋ねるのに、そんなの無いでしょ。 第一、最初に訊いた若者は答えなくてもそのままスルーして、 次に出会った年寄りには、優しいどころかそんなやり方? これが「正義感あふれるメロス」・・・ねえ。 で、老人の話を聞いたメロスは激怒。 「そんな王は生かしておけぬ」と買い物した荷物を背負った まま王様のいる城に忍びこみます。 でもすぐに見つかって捕縛されます。 王の前に引き出されたメロスは王としばらく問答し、そして 自分の処刑までに3日間の期限がほしいこと、その間は 親友のセリヌンティウスを人質としてここに置いていくと、 王の許しを得ます。 セリヌンティウスもたまりませんね。 ふつうに暮らしていたら突然、深夜に王城に呼び出されて、 「自分の知らないところでメロスが勝手にやったこと」で縄を うたれ、3日後に処刑されるかも・・・ですから。 まあ物語では、セリヌンティウスも友情優先で納得している からいいですが。 そしてメロスは急ぎ妹の元へ引き返すのですが、到着する までに8時間くらい? 約40km(10里)の道のりで、深夜、大荷物を持って 野山を抜けてだから、このぐらいかかるでしょうか。 徹夜で移動して妹に会った後は、深い眠りへ。 メロスは妹に「さあ、結婚せよ」と張りきりますが、肝心の 花婿が「今の時期は困る」とぐだぐだ。 独りよがりの人にはよくあることだけど、メロスさん、 とんだ誤算です。 結局、花婿を説得するのに一晩かかり、さっき熟睡したけど ここでまた体力を消耗。 そして案の定、結婚式の祝宴から抜けて、軽く仮眠してから 夜中に?出発するつもりが、そのまま朝までぐっすりと眠り こけてしまったのでした。 一刻も早くシラクスに戻らなきゃいけないというのに、いったい ナニやってんだ?この男は。 (長くなるので、ここでいったん分けます) 秋の花の季節になりました。 メロスが通った野山にも、美しい花がたくさん咲いていたでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 28, 2015 07:44:37 AM
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