テーマ:どんなテレビを見ました?
カテゴリ:気になるTV番組
2025年NHK大河ドラマ
『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』 の感想です。 この回の最大のインパクトで感動は、鶴屋喜右衛門を 演じる風間俊介さんでした。 まさかラストであのような胸が熱くなる展開が待って いたとは、という思いです。 喜右衛門は主人公の蔦屋重三郎(横浜流星さん)に対し、 罠にはめたり意地悪をしたりということは特になかった ように思います。 しかし重三郎を吉原者として排除し、けっして認めて 受け入れることはありませんでした。 でも大量の灰を片付けるという面倒な作業を、組み分け して競争することにより人々を夢中にさせ、あっという 間に終わらせました。 そして競争をあえて引き分けとし、夜は重三郎と自分が 出した金で宴を開いて町の皆を楽しませていました。 人々を立場や力で無理やり動かすのではなく、自分から 動くように仕向け、人々は生き生きと夢中になって動く から作業の能率はUPする。 そんな重三郎の手腕を見て、喜右衛門は自分にはない 才覚を感じたのでしょうか。 今まで生まれ育ちで隔ててきた重三郎を認めて受け入れ 始めた瞬間だったと思います。 そして認めたら後は早い。 町の皆に呼びかけて暖簾を作り、お礼と祝いを快く述べ、 今後の期待を伝える。 今まで自分を嫌っていた喜右衛門からの、思いがけない 言葉と贈り物。 これは重三郎も嬉しくて感動で泣けるでしょうね。 こちらでは様々な意見がでていて参考になります。 ⇒ ⇒ #大河べらぼう #べらぼう ![]() 天明3年(1783)、蔦屋重三郎(横浜流星さん)は吉原から日本橋への進出を 目指していて、店を買うためにさまざまな方法をやってみましたが、安永7年 (1778)に出されたお達しのためにその都度、話が流れていきました。 その店はいったんは柏原屋が買ったのですが、その柏原屋が重三郎に自分から この店を買わないかと言ってきました。 重三郎は以前、須原屋市兵衛(里見浩太朗さん)が蝦夷地の絵図を持っている ことと、その絵図を田沼意知(宮沢氷魚さん)が必死に探していることを思い 出し、市兵衛を通して意知に会いに行きました。 市兵衛は意知に、この絵図で仲立ちをしてくれた重三郎が日本橋に店を出すに あたり力添えが欲しいと頼み、意知は快諾しました。 (前に重三郎が店に来たときに、何かに使えるかと思ってかわざわざ蝦夷地の 絵図を見せてやったりと、市兵衛は重三郎を見込んで可愛がっていますね。) ![]() 8月になったのに夏らしくない気候の中、浅間山が大爆発を起こしました。 江戸には浅間山から大量の火山灰が降ってきたのですが、日本橋の人たちと なんとか仲良くなる手立てはないかと考えていた重三郎はこの降灰を恵みの 灰と捉え、大量の古着をかき集めて自分が買ったていの店に行きました。 重三郎は店の屋根に上り、瓦の隙間や樋に灰が詰まらないよう古着で覆い、 町の皆にも屋根の保護を早くやるよう勧めました。 人々は吉原もんの重三郎がこの日本橋にいること云々よりも、今はとにかく 重三郎の言うように屋根を覆ったほうがいいと理解し、急いで古着を集めて 屋根に敷き始めました。 (私は2014年に御嶽山が噴火した時に、火山灰が水を吸うと重く固くなる ということを知りました。このまま放置すれば屋根が重たくなり樋が壊れる。 重三郎はこのことを本の知識で得ていたのでしょうね。) ![]() 意知はこのとき吉原に来ていて、店の外に出て屋根を覆ったり灰を片付けたり する手伝いをしていました。 意知のことが好きで意知のために命がけの陰の働きをずっと続けている花魁・ 誰袖(福原遥さん)は意知の活躍を2階から嬉しそうに眺めていたのですが、 そのとき他の女郎・わかなみが意知に言い寄るのを見てしまいました。 頭にきた誰袖は2階から飛び降り、わかなみと取っ組み合いの大喧嘩を。 灰まみれになった誰袖は風呂を浴びて、髪を結わないままの姿で意知の前に 出たのですが、意知はなぜか気持ちが乱れすぐに店を出ようとしました。 もう1年半もこのようなことをやっていると誰袖が悲しそうに意知に伝える と、意知は誰袖の働きには必ず報いると約束しますが、意知は心をくれない のかと誰袖の気持ちはむなしいままでした。 ![]() 噴火の降灰がようやく収まると、江戸の町はそこらじゅうが灰だらけでした。 鶴屋喜右衛門(風間俊介さん)が出てきて、奉行所からのお達しで早急に 各店で灰を川や海や空き地に灰を捨てるように、とのことでした。 するとそのとき重三郎が声をあげ、皆で一緒に灰を捨てようと言って、突然 ほうきで地面に線を引いて行きました。 重三郎は町を2つの組に分け、灰を捨てる競争をする、勝った組には自分が 褒美で10両出す、と言いました。 それを聞いた鶴屋は負けじと自分は25両出すと言い、喜んだ皆は一斉に力を 合わせて灰を片付け始めました。 ![]() 大量にあった灰はみるみるうちに片付いていき、灰捨て競争は引き分けとして、 夜は皆で仲良く宴となりました。 これは「日本橋の人たちと仲良くなるためには」と考えていた重三郎の狙いで あり、重三郎は宴では吉原仕込みの芸を披露して皆を楽しませていました。 そんな重三郎の姿を鶴屋喜右衛門は離れた場所からじっと観察していて、また 重三郎も喜右衛門の視線を感じていたのか時折り喜右衛門のほうを見て様子を うかがっていました。 ![]() 重三郎が店に戻るとてい(橋本愛さん)が畳を拭き掃除をしていたので重三郎も 一緒に掃除を始めると、ていは「陶朱公」の話を始めました。 ていは話を例えにし、重三郎には移り住んだ土地を富み栄えさせる才覚がある、 店を譲るならそういう方にと思っていた、と自分の考えを伝えました。 そしててい自身は店を出ていくと言い、そう聞いた重三郎は「陶朱公の女房に ならないか。力を合わせて一緒に店をやろう。」と改めてていに求婚しました。 しばらく黙っていたていですが重三郎に日本橋での言葉遣いを教え、どうやら 重三郎を受け入れたような感じがありました。 ![]() 誰袖は愛する意知のために松前廣年に密貿易をさせようと色仕掛けで廣年に迫り、 その甲斐あって廣年は裏取引きをしてきました。 しかし自分が危ない橋を渡っているのに誰袖の好意を感じないと廣年が不満を もらすので、誰袖は廣年の機嫌を損ねないよう努める日々が続いていました。 そんなある夜、意知が突然誰袖を訪ねてきました。 意知が誰袖を求める短歌を扇子にしたためて渡すと、やっと意知が自分に心を 向けてくれたことが嬉しい誰袖は、素直に喜びを伝えました。 意知は誰袖を女子として受け入れると間者働きをさせるのが辛くなる、しかし 蝦夷のことはやり遂げねばならぬ仕事だ、と思いを伝えました。 「好いた女子」の言葉に今までの努力が全て報われたと感じた誰袖は、自分の 弱さの許しを乞う意知に「形だけでいいから」と膝に枕するよう要求。 でもその後、二人には形だけでない時間が流れていきました。 ![]() さて田沼意次(渡辺謙さん)ですが、蝦夷地の抜荷の絵図が手に入ったことに より、上地の下調べとして意知が蝦夷に間者を放ったと将軍・徳川家治(眞島 秀和さん)に報告しました。 そう聞いた家治は、意知を若年寄にしないか、奏者番では表立って政に関わる ことができぬ、と言いました。 意次は父として家治の言葉を有難く思いつつも、さすがに意知には早すぎると 辞退しましたが、家治は自分の余命はもう長くないかもしれないと感じていて、 意次のこれまでの働きに報いてやりたい思いがあったのでした。 ![]() そして後日、重三郎とていは正式に夫婦になることにし、祝言を挙げました。 吉原の皆も正装して集まり、座敷に入れない人たちは廊下から見ていました。 眼鏡をはずしたていはそれは美しい女人で、一瞬誰だかわからないほどでした。 固めの杯でていの動きが止まるので媒酌人の扇屋宇右衛門(山路和弘さん)が 声をかけると、それは眼鏡がなかったからでした。 眼鏡をかけるといつものていになり、皆もどこか安心しました。 ところが祝いの挨拶の後、この祝言の場に鶴屋喜右衛門が訪ねてきました。 ![]() これまで何度も吉原と対立してきた鶴屋が何しに?と一同は緊張しました。 喜右衛門は祝いの挨拶の後に、日本橋通油町として祝いの品を贈りたいと言い 包みを差し出しました。 重三郎が包みを開けるとそれは鮮やかな青の地に白い蔦の葉が描かれた暖簾で、 まさしく重三郎のために用意されたものでした。 喜右衛門は、吉原の気風のおかげで灰の片付けが早く楽しく済んだと礼を言い、 「江戸一のお祭り男はきっとこの町を一層盛り上げてくれる」と笑顔になり、 日本橋に重三郎を快く迎える旨を祝いの言葉にして伝えました。 嬉しさで感涙する重三郎、そして駿河屋市右衛門(高橋克実さん)は鶴屋に これまでの数々の無礼の許しを乞い、吉原の一同も深く頭を下げました。 喜右衛門も頭を下げ、これからはより良い縁を築きたいと思いを伝えました。 ![]() 重三郎は喜右衛門に「頂いた暖簾、けっして汚さないようにします!」と誓い、 ていの丸屋が「蔦屋耕書堂」として生まれ変わって店が開かれました。 町の人たちが作ってくれた色鮮やかな暖簾がひるがえり、賑やかに囃し立て られた店には次々と客が入っていきました。 店の中には景気の良い声が響き、歌麿たちも大忙しで働いていました。 しかし一方で浅間山の噴火による恐ろしい事態が迫っていました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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July 4, 2025 12:27:34 AM
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