（前回の日記の続きです）
太宰治の名作 『走れメロス』 を読んで私が思った感想です。

セリヌンティウスは磔台から降ろされ縄をほどかれ、メロスと
再会を果たしました。
その後で二人は互いに思うところあって、互いに力いっぱい
ビンタし合います。

でも「刑場一ぱいに鳴り響くほど音高く」って、周囲が高い
建物に囲われた狭い場所だったのでしょうか。
大相撲の張り手でも響くような音はなかなか聞けないですが。

そもそも物語の題名の『走れメロス』も、メロスがいかにも
題名らしい走りをしたのはラストの部分だけです。
それまでは、想定外の時間ロスを除いても、「まだ間に合う、
急ぐ必要はない」とけっこう途中でのんびりしちゃってました。
太宰氏は話を盛るクセがあるのでしょうか。

上記リンクで太宰氏のエピソードを読むと、この方は手元に
金があるとぱーぱーと遊興に使い、金がなくなれば借金して
面倒や迷惑をかけてしまう方のようです。

それにしても、
「待つ身が辛いかね。待たせる身が辛いかね。」 って。

さんざん好き勝手やって他者に迷惑をかける方って、常人には
思いもよらぬ言い訳や切り返しがあります。
逆ギレとまでは言わないけど、物言いがずいぶんと上から目線
ですねー、太宰さん。

まあもっともこの場合、友人の檀氏もはじめは預かった金で
太宰氏と一緒に遊んじゃってたから、強く言える立場ではない
でしょうけど。

そして物語全体を振り返ると、この物語は王が二人を許すほど
感動するためにも、メロスがマッパになって刑場にギリギリの
ところで到着して、親友と二人で厚い友情劇を演じる必要が
あったようです。

もしメロスが妹の結婚式からクソ真面目に折り返して、余裕を
持ってシラクスに戻ってくれば、メロスはそのまま処刑された
かもしれません。

なのでメロスが、自分の勝手と想定外の時間ロスによって、
ぎりっぎりに刑場に到着したことが、これまた「結果的には」
よかったみたいでした。

刑場にいた群衆も、この二人が作ってしまった衝撃の結末に
すっかり感動して、すすり泣きしているくらいですから。

そこへ王が登場し単にメロスの罪を許すだけでなく、
「わしをおまえらの仲間の一人にしてほしい」と言いました。
誰もが思いもよらぬ王の言葉に群衆からは歓声が起こり、
「王様万歳」の声が上がります。

この瞬間、群衆はこの王様が暴君だったことを忘れています。
絶妙のタイミングで人々を酔わす言葉が出てくる王様は、
かなりの政治家ですね。

結局、この物語の私の感想を簡単に言うと、
「メロスは正義感あふれる自分に酔ったナルシシストだけど、
　どういうわけか、いい結果を作ってしまう人だった」
ってことでした。

物語を読んで純粋に感動した少年少女よ。
せっかくの気持ちをブチ壊してゴメンナサイね。

ところで。
他サイトで、『走れメロス　ギャル語版』がありました。

「メロスゎ激おこプンプン丸」
「メロスとセリヌンゎ……ズッ友だょ……！！」

(≧∇≦)ﾉ彡 笑える～！
国語としてはちょっと困るけど、物語の内容がよくわかって
ナイスだと思います。

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「アタシね、おデブでちっとも走らないから、写真のモデルに
ちょうどいいんだって。～～虹の橋にいる、みーさんでした。