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NHKの朝の連続ドラマ 『あさが来た』 。
昨年秋にドラマがスタートしたときほどの勢いはさすがに ありませんが、それでも飽きることなく見ることのできる いいドラマだと思います。 今日でもう3月の第1週が過ぎて、次のドラマが4月4日 からなので、残りあと4週間となりました。 最近の放送では、ドラマのあらゆる部分で、登場人物が過去に あった出来事を振り返りつつ、それぞれがうまくまとまって、 それぞれの着地点に無事に着地する、そんな感じがしています。 そんな中で私が一番じーんときたのが、あさ(波瑠さん)の 実家の父・今井忠興(升毅さん)が、あさの目指す女子大学 設立のために、今井の目白の土地を提供することを、見舞いに 来たあさに話をしたところでした。 この部分はドラマのモデルの 広岡浅子 さんが実家の三井家 から土地を譲り受けていることを知っていたので、私は 「ああ、ここで来たか」と思いました。 しかし、ここでの升毅さんと波瑠さんのやりとりが、とても 心に残る場面だったのです。 父・忠興はあさに、女子大学校の件はうまくいっているのか と尋ねます。 なかなか思うようにいってないと聞くと、父は 「もし、万が一、東京にきまるようなら、建設用地として 今井の目白の別荘はどうやろうか。」 あさが「別荘を売るりはるのか?」と訊くと、父は 「お前の目指しているものに、わしも寄付させてほしいのや。 これはお母はんと決めたことや。 お前が、こないになるやなんてな。」 活動的過ぎる自分の行動を、父にはこれまで叱られこそすれ 理解はほとんどされませんでした。 その父が自分の考えに賛同して寄付を申し出てくれて、そして 自分を認めてくれているのです。 「お父はんに褒めてもらうやなんて、くすぐっとうてかなや しまへん。 こら、あさ!って言われているほうが、ずっとよろしい。」 照れ隠しっぽく答える娘に父はしみじみと語ります。 「ええ娘やったで。今は自慢の娘になってしまいよった。 こら、あさ。これはな、学問好きのお前の芽を摘もうと してしもうてた償いや。 せやから、頼むさかいに受け取ってくれ。 ええか、お前のような学問好きがよう学べるような、 日本一の大学校を、きっと、作るんやで。」 穏やかに微笑みながら、でも力のこもった父の言葉に、 嬉しくて目が潤むあさとともに、感動で私も泣けました。 本当に、いい場面でした。 さて、はつ(宮崎あおいさん)のほうは寝たきりとなった 姑・菊(萬田久子さん)と最後に語り合う時間が持てて、 不満の多い人生だった菊もそれなりに幸せな思いを持って あの世に旅立っていきました。 このとき、あの「蔵に閉じ込め事件」のことが。 そうですか。菊さん。 蔵に閉じ込めはあなた自身が自分の親からされてきたことで、 それはまた当たり前のように息子の惣兵衛にもしてきたこと だったのですね。 そんな菊が死を迎える前には、家族の皆に囲まれて、庭から 見える山を眺めて、 「あの山が、山王寺屋なんだすなあ。ここが私らの 山王寺屋なんや。」 と、自分の人生に納得していました。 そして皆にみかん山に連れてってもらい、大好きなみかんの 花の香をいっぱい浴びて、嬉しそうに笑っていたのでした。 葬儀のとき、養之助が夜空に向かって叫びます。 「おばあーちゃーん、山王寺屋はな、僕がきっと守っていく でよー。ちゃんと見ててよー。おばあーちゃーん!」 そんな養之助を見て、葬儀の参列者は皆、微笑ましそうに 「わっはっは」と笑っていました。 養之助は周りから可愛がってもらえる子のようです。 幸せでしたね、菊さん。 そしてはつには後日、夫・惣兵衛と息子二人から、思いも よらない贈り物がありました。 それははつの好きな柄の着物でした。 惣兵衛が大阪に行ったときに買い求めたもので、厳しい 暮らし向きではあっても、 「昔のようにいい生地じゃないけど親子3人でお金を出して 買った、養之助の祝言のときにはこれを着てほしい」、 そんな思いがこもってました。 山王寺屋に嫁いだ頃の、ちょっとだけいい話だったあれに リンクする展開でした。 そんなこんなで、物語は女子大学設立に向けて前に進みつつ、 それぞれの過去の心残りを一つ一つ納めているようです。 さあ、来週は誰に、どんなことがあるのか。 楽しみです。 千代の親友で、あさの秘書見習いをやっている宜ちゃん(吉岡里帆さん)が、 明るくキビキビした女子のキャラクターで、只今大人気です。 ※画像は愛知県犬山市の『明治村』の西郷從道邸の寝室です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 5, 2016 10:14:06 PM
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