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一昨年の10月にBS日テレで放送された、平安時代の
陰陽師・安倍晴明に関する番組がなかなか興味深いもの だったので、ご紹介します。 ※ 片岡愛之助の歴史捜査 (以下、番組のまとめです) 陰陽師・安倍晴明。 式神を使って悪霊や鬼と戦い、未来を予知し、天候を操り、 人々を苦しめる呪いを跳ね返す超能力者として、現代では その名が知られている。 しかし現代の心理学、医学、文化人類学の観点から調べて みると、晴明の超能力者の正体が明らかになった。 安倍晴明は平安時代の延喜21年(921)生まれ、寛弘2年 85歳で没となっている。 同時代には、藤原道長、清少納言、紫式部らがいる。 晴明が陰陽道で使った五芒星とは、陰陽五行説に基づくもの。 五行とは、この世のすべては火・水・木・金・土の5つの 要素から成り立ち、互いに影響しあっている。 陰陽とは、万物は例えば男と女、太陽と月、光と闇、 天と地のようにすべてが対になっていて、そのバランスで 物事は動いている。 晴明は当時の律令官制の中の、中務省の下にある陰陽寮と いう部署に属し、この陰陽寮では占い、天文、暦、時刻を つかさどり、かつての科学技術庁のような機関で、清明ら 70名くらがいた。 【天文】天と地は対だから星の動きに何か異常があれば、 それは地上に災いがふりかかる前兆である。 天文では星に異変があれば内裏に報告するのが仕事。 【暦】政務や儀式を行うのに、障りがあるときは避ける ため、暦作りは重要な仕事。 【時刻】天の動きから時刻を正確に割り出す。 【占い】国の運営に影響を及ぼす怪異や病の原因を、 占いで明らかにする 平安時代はこの陰陽五行説で国家運営がなされていた。 ここで働く人は現代でいう国家公務員であり、晴明は 40歳でここの見習いになった。 晴明は陰陽師に命じられた式神が疫病を引き起こす鬼を 追い払う、現代の節分のルーツと言われる追儺を行った。 ある年、天皇の母が亡くなったため行事で追儺を行わな くて、人々は疫病が流行るのではと不安におののいた。 そのとき晴明がこれまでの因習をやぶって自宅で追儺を 行い、人々もそれに習って心の安寧を得た。 こうして晴明は徐々に名をあげていき、52歳のときに 天文博士になった。 現代では科学で解明できる病や天変地異。 しかし当時の人々にとってはまったく原因がわからずに、 ただの恐怖であった。 その恐怖と戦った晴明は超能力者と思われた。 ただその超能力は、現代科学で解明できるものであった。 (長くなったので、ここでいったん分けます) 天体の動きから時刻や1年を決めていたあの時代の科学。 それだけでもスゴイと私は思ってしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 17, 2017 12:05:50 AM
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