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カテゴリ:日記
テスカトリポカ 煙を吐く鏡 佐藤究さんの直木賞受賞作品。
何年かぶりに読み応えのある作品。552ページの大作。 作品の通り生きたまま心臓をワシズカミにされた感じ。 滅亡したアステカ王朝の神話に沿ってリアルな現実と交差してくんだけど、 ただのハードボイルドでもないし、主人公に共感できる訳でもないんだけど 作品中の土方コシモには感情移入したね。 ![]() 大英博物館所蔵 Tezcatripoca仮面 冒頭メキシコからはじまるシーンはすでにメキシコ麻薬売買と不法入国の 今の現実そのままなんだけど、メキシコ、ジャカルタ、日本に舞台を移していく 過程でドンドン引き込まれてく。 最後はコシモがケツアルコアトルになって大きな棒でテスカトリポカを殴って 水中に沈めたっていうアステカ神話で終わるんだけど。本編では二人とも 川に落ちていくんだよね~。その後沖縄のホームセンターの駐車場のシーン 、最終の2ページがいいんだよ。 「教科書では教わらない土方コシモ(小霜)」その名を俺たちは忘れないよ。 俺たちはファミリー(家族)。
Last updated
2021.11.09 06:00:06
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